第25話:告白ラプソディ

サークルでのからかい合戦から数日後、紗月と美咲の平穏な日常は再びかき乱されようとしていた。咲良と光莉が密かに練り上げた「リベンジ計画」がついに発動するからだ。


部室でいつも通り練習が始まる直前、咲良がいきなり手を叩いて宣言した。

「みんな~、今日は特別イベントをやりまーす!題して『サークルメンバー、気持ちをぶっちゃけタイム』!」


「ぶっちゃけタイム?」

紗月が首を傾げると、光莉が補足説明をした。

「そう!サークルの仲間としてお互いをもっと知るために、みんなの気持ちを赤裸々に語り合おうっていう企画!」


「また面倒なこと考えたねぇ…。」

紗月は苦笑いを浮かべつつ、美咲をちらりと見た。美咲も「嫌な予感がする」といった顔で小さく肩をすくめている。


ぶっちゃけタイムの始まり

円になって座らされたメンバーたち。順番に「気になっている人や感謝したいこと」を話すというルールが咲良によって一方的に決められた。


「じゃあ、まずは私からね!」

咲良が自信満々に話し始めた。

「私は~、サークルの中で一番頼りになるのは光莉だと思ってる!いつも私のボケに突っ込んでくれるから感謝してるよ!」


光莉はちょっと照れた顔で応えた。

「…まぁ、それぐらいは普通でしょ。」


その後も他のメンバーが順番に発言していくが、緊張の空気が漂い始めたのは紗月と美咲の番が近づいたときだった。


「じゃあ、次は…紗月ちゃん!」

咲良が指名すると、紗月は肩をすくめて苦笑した。


「えーっと、そうだなぁ…。私はやっぱり、美咲ちゃんには感謝してるよ。いつも私の面倒を見てくれて助かってる!」

さらりと言う紗月に、美咲は少し赤くなりながらも「そんなことないよ」と控えめに返した。


だが、その直後、咲良がにやりと笑って突っ込んだ。

「で、本当にそれだけ?他には何もないの~?」


「はぁ?何もないけど!」

紗月がむきになって答えると、咲良は意味深な笑顔を浮かべた。


美咲の番

次に指名されたのは美咲だった。彼女は明らかに緊張していて、咲良と光莉の視線を受けながら戸惑った表情を浮かべていた。


「えっと…私が感謝してるのは、もちろん紗月ちゃんかな。紗月ちゃんがいると、いつも楽しくて元気をもらえるから…。」

美咲は小さな声でそう言うと、視線を伏せた。


その瞬間、部室の空気がふっと静かになった。紗月は少し驚いたように美咲を見つめ、咲良と光莉は「ほら来た!」とばかりに目配せし合った。


咲良がわざとらしく手を叩いて言う。

「え~、美咲ちゃん、もっと具体的に言ってよ!紗月ちゃんのどこが好きとかさ~!」


「ちょ、ちょっと待って!」

美咲は顔を真っ赤にして両手を振ったが、咲良はさらに追い詰めるように笑った。


思わぬカミングアウト

そんなやり取りを見ていた紗月は、急に真剣な表情になった。そして、ゆっくりと美咲に向き直る。


「美咲ちゃん、無理に答えなくていいよ。でも、私はさっきの言葉、すごく嬉しかった。」


美咲は驚いて顔を上げた。紗月の優しい瞳がまっすぐ自分を見つめている。


「実はね、私も美咲ちゃんのことが大好き。友達としてとか、そういうのじゃなくて…もっと特別な意味で。」


突然の告白に、部室はしんと静まり返った。美咲は目を見開いて紗月を見つめていたが、やがて震える声で答えた。


「私も…紗月ちゃんのことが好き。ずっと言えなかったけど、私も同じ気持ちだよ。」


その言葉を聞いた紗月は、嬉しそうに微笑み、美咲の手をそっと握った。


「ありがとう、美咲ちゃん。これからも、ずっと一緒にいようね。」


咲良と光莉は口をぽかんと開けたまま、二人の様子を見ていたが、やがて「やっぱりそうだったか!」と笑いながら拍手を送った。



次回予告:

紗月と美咲がついに両想いに!だが、周囲の友達がこれを放っておくはずがない!?次回は、二人の新たな日常と試練が描かれる――「第二十六話:恋人としての一歩」へ続く!

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