第7話

駅から歩いて5分のところにある実家に到着した。


「ただいまー」


「おう、お帰りー」


実家は『桜井うどん』と言う、うどん屋さんである。


中に入ると、時間帯のこともありお客さんがいた。


お父さんは調理場でうどんを作り、お母さんはお客さんの相手をしていた。


「ご飯は用意してあるから食べちゃいなさい。


先にお風呂に入って、先に寝ていいから」


私に声をかけてきたお母さんに、

「うん、わかった」


返事をすると、調理場を通り過ぎて家の中へと足を踏み入れた。


自室で着替えを済ませてリビングに顔を出すと、夕飯の用意がしてあった。


今日はカレーか。


大皿にご飯を入れると、カレーを注いだ。


「いただきます」


両手をあわせて呟くと、スプーンでカレーを口に運んだ。

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