絶体絶命探偵
鷹山トシキ
第1話 夢の中で死ぬとモンスター出現
俺は横浜に住んでいるしがない探偵だ。事務所は本牧にある。依頼人の女はどことなく新垣結衣に似ている。名前は赤間和子。彼女は恋人の三枝達也が浮気してるかも知れないと思い込んでいる。三枝は伊藤健太郎に似ている。
「達也を調べてください」
10万はきちんと振り込まれている。
俺は三枝を尾行したが、浮気相手が現れることはなかった。
和子の思い過ごしなんじゃと思い始めた。
俺は三枝のアパートのすぐ近くにある駐車場で、 双眼鏡を覗き込み、三枝を張った。睡魔が襲いかかってきて、いつの間にか夢の世界に堕ちていた。
薄暗い路地裏を、俺は必死で駆け抜けた。背後から聞こえる足音。それは、俺を執拗に追いかける殺し屋のそれだ。俺は息を切らしながら、視界に入る路地裏へと飛び込んだ。
「ぐっ……」
壁に体をぶつけ、思わず呻く。心臓が鼓動を早め、額には冷や汗が滲む。振り返ると、殺し屋の鋭い目がこちらを捉えていた。俺は最後の力を振り絞り、持っていたナイフを振り上げた。
しかし、次の瞬間、鋭い痛みが俺の腹部を襲う。俺の視界が赤く染まっていく。ナイフは、自分の心臓を貫いていた。
地面に倒れこみ、俺は意識を失った。
夢から覚めた俺は、心臓がバクバクと鳴っているのを感じた。
冷たい汗が体に張り付き、悪夢の記憶が鮮明に蘇る。俺は何度も深呼吸を繰り返したが、動悸はなかなか収まらない。
「また、あの夢か……」
俺はベッドから起き上がり、窓の外を見つめた。薄明かりが差し込む部屋は、どこか虚無的で、現実感がなかった。
俺は、この夢を何度も見ていた。殺し屋に追われ、必死に逃げる。そして、最後は必ず殺される。
最初は単なる悪夢と思っていたが、繰り返されるうちに、この夢には何か意味があるのではないかと考えるようになった。
夢から覚めた探偵は、心臓がバクバクと鳴り止まない中、窓の外を見つめていた。繰り返される殺人の夢に、彼は深い不安を感じていた。そして、ある日、いつものように夢を見た。
薄暗い路地裏を必死に逃げる探偵。背後から聞こえる殺し屋の足音。そして、突然現れたのは、人間とは思えない形の怪物だった。巨大な体、鋭い爪、そしてギラギラと光る赤い目が、闇夜に不気味に浮かび上がる。
怪物は、殺し屋を無視して、探偵に襲いかかってきた。必死に逃げようとする探偵だが、怪物のスピードは速く、あっという間に追い詰められてしまう。絶体絶命のピンチに、探偵は咄嗟に、以前に依頼で手に入れた護身用のナイフを振り上げた。
しかし、ナイフは怪物の厚い皮膚を傷つけることすらできず、逆に怪物に掴み上げられてしまう。絶望感に打ちひしがれそうになったその時、探偵は、夢の中で何度も見てきた殺し屋の姿を思い出した。
「待て!」
探偵は、必死に叫んだ。すると、不思議なことに、怪物は一瞬動きを止めた。その隙を逃さずに、探偵はナイフを地面に突き刺し、体を回転させて怪物の腕から振り解かれた。
必死に逃げる探偵。しかし、怪物は執拗に追いかけてくる。逃げ場を失った探偵は、死を覚悟した。その時、目の前に現れたのは、見覚えのある光景だった。それは、依頼人の赤間和子のアパートの近くにあった駐車場だった。
探偵は、この夢が現実と繋がっているのではないかと直感した。そして、夢の中で見た怪物が、現実世界にも存在するのではないかと恐れた。
夢から覚めた探偵は、すぐにパソコンに向かい、怪物の情報を調べ始めた。しかし、どこを探しても、そのような怪物に関する情報は一切見つからなかった。
探偵は、この夢が単なる悪夢ではないことを確信し、本格的に怪物の正体を追うことを決意する。そして、夢の中で見た駐車場へと向かった。
駐車場で、探偵は双眼鏡を手に、辺りを隈なく見渡す。しかし、怪物の姿は見当たらない。諦めかけたその時、遠くに何かが動く気配を感じた。
探偵は、ゆっくりとその方向へと近づいていく。そして、その正体を見たとき、探偵は言葉を失った。
そこには、人間と動物が融合したような、異形の怪物が立っていた。怪物の目は、夢の中で見た怪物と同じように、ギラギラと光っていた。
探偵は、ついに怪物の正体に辿り着いたのかもしれない。しかし、同時に、新たな謎も生まれつつあった。この怪物は何者なのか?なぜ、探偵を襲うのか?そして、この事件と赤間和子の依頼は、どのように繋がっているのか?
探偵は、この謎を解き明かすため、さらなる調査を開始する。
この後、探偵は、怪物の正体を突き止めようと、様々な人物に話を聞いたり、怪しい場所を調べたりする。そして、徐々に、この事件の真相に近づいていく。しかし、同時に、新たな危険も迫ってくる。
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