リバーサル・コラプション

睡未れん

オープニング

 かつて、神々の跳梁跋扈する時代を過ぎ幾星霜。

 熱に浮かれた文明も、はや遠き星の記憶の彼方。


 彼らはその地を『エーフメーヴ』と呼んだ。

 ありし日を懐かしむ者もすでにわずかとなりし。


 語られぬ物語に意味はない。

 謳歌されぬ自由に意味がないように。


 希望を掴まんとする者は荒野に挑み、安息を望む者は自ら牢獄に入る。

 愛を勝ち取る者は何かを差し出し、富を築く者は自ら幸福を投げうつ。


 そして、真に自由なる者は――。

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