いつも俺に悪口を言ってくる妹たちに引っ越すことを伝えたら…

通りすがりのえだまめ

第1話 引っ越そ…

「死ね」

「目障り」

「私の目の前から早く消えて」


「はぁ…」


今日も妹たちから暴言を吐かれてオデノココロハボドボドダ状態だ。

俺の名前は佐伯さえき誠人まさと

妹3人の兄で、高校2年生だ。


「もう、妹たちと生活するの疲れたな…」


もうかれこれ1年くらい妹と俺とで4人暮らししているのだが、そう思うくらい今の生活はつらかった。

その瞬間、勉強しているときではありえないほどの速度で脳が働いた。

今なら東大に合格できるかもしれないと思うほどだ。

恐らく俺の脳内も妹たちから早く解放されたいのだろう。

その脳内で出した妹たちから解放される方法は…


「引っ越そうかな」


そう、引っ越しである。

我ながら天才だなと思う。

俺は働いて稼いだ金はほとんど全部貯金しているため、お金は結構あるが、家を買えるほどではないため、すぐに親に相談することにした。


「もしもし母さん」

『あんたから連絡してくるのは珍しいね、誠人」

「相談があるんだけど少し時間いいかな」

『今丁度暇で発声練習してからいいよ』


何やってんだこいつと思いつつそのまま電話を続ける。


「実は…一人暮らししたいんだ」

『へえ、あんたからその言葉を聞くとは思わなかったよ。どうしてだい?』

「最近妹たちから暴言を言われるようになったんだ。」

『あれ?でもあいつらお前のこと気に入ってなかったか?』

「昔はそうだったかもしれないが今は顔を合わせたらすぐ暴言。言葉をしゃべっても怒られる」

『うーん…まあいいだろう。そろそろあいつらも自立させないとって思っていたころだ』

「え!?いいの?」

『いいって言ってるだろう。家は私が何とかしとく。早くて一週間で一人暮らしできるぞ。その代わり家賃は払えよ」

「もちろんだよ!ありがとう母さん!」


あいつらに少し怒ってくると母さんは言って電話を切った。

久しぶりにちゃんと母さんにお礼を言った気がするなとか思いながらも、それ以上に一人暮らしできるのがとてもうれしかったからそんな思いはすぐに消え去った。

そして時間も遅かったから電気を消し、布団に入った。


「あー、そういやあいつらにも言わないとな」


そんなことを思いながら眠りにつく。





______________________________________

どうも初めまして。えだまめと申します。

初投稿なので温かい目で見てください。

妹たちは次回出てくる予定(ほぼ確実)です。

投稿日は不定期です。すみません…どうか気長に待っていてください。

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