作中に出てくるアイテムを見て、ニヤリとしてしまいました。
この作品に出てくるのは、既に懐かしくなりつつある『平成』の香りがするもの。
CD、有線イヤホン、MDプレーヤー。
色々とお世話になった、というか、MD以外は割と現役で使っている感じが(ブルートゥースは音が遅れるって評判を聞いて手を出せずにいる人)
本作では「今昔骨董店」という形で、平成時代に出てきたような様々な道具が取り扱われ、「その時代に存在していた価値」に沿う形で『現在』も取り扱われている。
「ストラップはいかに盛れるかで価値が決まる」とか、「ああ、あったねえ~」という気持ちになるものなど。
とにかく、「読み心地が最高」と評せます。
こういうプチレトロな道具立てのものが出てくるのは、「一個の時代」を感じさせられて、少し懐かしいような気持ちにもなります。
でも、ただの懐古では終わらないのが本作の特徴。実はこの骨董店がいかなるものなのか、という。
懐かしさの先にある「未来」を示し、思わぬ新しさを感じさせてくれる本作。雰囲気も最良。そしてオチも楽しい。
とても素敵な掌編です。