第2話 翔吾の罠

月曜日の朝


学校につくと、机の中に紙切れが入っていた



「今日の放課後、前の路地裏に来い


翔吾 」



翔吾からの手紙だった


この日は授業に全く集中できなかった

これからの不安と絶望しかなかった

こういう時ほど時間はあっという間に過ぎる


放課後、沙羅は帰りのホームルームが終わると、

一番乗りに教室を出て駆け足で路地裏に行った


『 あんなことしなければ良かった、絶対翔吾許さな

い』


後悔と復讐心が同時に押し寄せる


....


あれから1時間ほど経った

翔吾はまだ来ない

面倒臭い、帰りたい、そう思っていたが、自分は弱みを握られている立場だ

約束を無視して帰ったらどうなるか分からない

不安に押し潰されそうになっていたその時、翔吾がやってきた

心臓がドキッとなった


「ごめん、待たせた、はいこれ」


と言い 、お茶を渡してきた

その辺のコンビニで買ったんだろうと思いながら、お茶を飲む


「ちょっと友達と話しててさ」


と言う翔吾の顔を見ると、何故か少し笑っている

その時は別に何も思わなかった


それから少し雑談していたその時、


「なんか眠くなってき...」


私の意識はもう無かった

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