第6話
「ただいま~」
「おかえり」
「先に帰ってたのか?」
「否、お前の後ろにいた」
「ふ~ん」
「飼い主との関係を聞いてもいいか?」
「別に構わないよ。
その代わりオレンジジュースを用意していて、
着替えてくるから」
「分かった。
半分でいいな?」
「うん、どうせそこまで飲まないし」
「分かった」
さ、着替えましょ
「恭~
着替えたよ~」
「そこに置いている。
座って飲んでろ」
「は~い」
何やら作っているようだ。
オレンジジュース美味っ
「聞いてもいいか?」
「何が聞きたいの?」
「何であの人の飼い猫やってるんだよ?」
「今から10年ぐらい前か?
その時に拾われたんだよ。
人に優しくされたことなんかない私はすぐに懐いたよ。
それだけさ」
「ふ~ん。
その割には拒絶してたな」
「そう?
ペットって自覚しただけだよ」
「じゃあ、俺も自覚した方がいいか?」
「別に今のままでいいよ」
「そういや、お前左手の小指短くね?」
「あぁ、これ?
飼い主が切った」
「は?
飼い主が切った?」
「そうそう、さすがに痛かったなぁ」
「そんなんで済むレベルじゃねぇからな‼」
「え~?
別にどうでもよくね?」
「どうでもよくねぇわ‼
お前自分の小指切られてんのにっ?!」
「まぁ、断面が綺麗だったからいいやって思って」
本当は飼い主がつけた証だって分かるからいいって思ってるんだよ。
「そんなもんじゃねぇわ‼」
「さっきからツッコミお疲れ様」
「何で俺こいつにツッコんでんだ?」
不思議になりすぎて頭がパッパラパーになりかけてる。
「他に質問はないわけ?」
「ちょっと、聞く気失せたわ」
「あっそ。
オレンジジュース飲み終わったから部屋にいるね」
「分かった」
部屋に行って何しようかな?
やっぱ、読書か?
う~ん・・・・
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