第3話

「起きろ、瑠璃さん」


「あ゛?」


「本当に寝起きが悪くて困る」


「うるせぇ。

 低血圧なんだ」


「あっそ」


「今日、帰ってくんの遅くなるから」


「そう。

 朝飯は何おにぎりがいい?」


「おかか」


「作ってある。

 はよ、顔洗って着替えて来い」


「へいへい」


 あいつ、犬のくせして私より偉い感じがするな。


 ま、さっさと顔洗って制服に着替えてくるか。


 


「着替え終わった」


「そこに置いてる」


「へいへい。

 あんがと」


「どういたしまして」


 いつも朝は食べないから小さいおかかおにぎりを用意してくれる。


「うまいよ」


「それは、どうも」


 無言で食べ進める。


「ご馳走様」


「お粗末様です」


「学校行ってくる」


 私は歩いて学校に行くことができる。


 学校の近くには橋があるんだ。

 

 その下には川がある。


 落ちたら簡単には上がれないだろうな。


 最近自転車浮いててウケる。

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