貧乏は、元気がない証?

夢美瑠瑠

第1話

  


  ずいぶん前ですが、「うちはビンボー」という、さくらももこさんの、漫画を読んだことがある。


 ボクも、さくらさんとはほぼ同年代で、「ドラえもん」ののび太ともほぼ同じ。

 さくらさんの「ちびまる子ちゃん」の、世界そのままを、学童期には、リアルに生きてきたという、人生です。


 で、漫画の詳細は失念。が、「ビンボー」な人はそのころは多かったなあ、という感慨というか、どうせ、「うちもビンボー」で、似たり寄ったりの「セコイ」?感じの生活やった。


 なにしろ、母は嫁に来てからしばらく「川で洗濯」をしていた。風呂も「山で拾ってきた柴」を焚き木にしていた。「桃太郎」そのままのプリミティヴさである。

 で、高度成長、所得倍増の時代になり、「うちもまあまあ裕福」になって行き、3C、3種の神器、とかいろいろ生活は様変わりしてきて、窓もサッシになり、食生活もどんどん豊かになって行った。


 「銀シャリ」は普通のものになり、「盆と正月」が、日常になり、…

 世の中の繫栄と軌を一にしてというか、なんだか贅沢な感じの生活が当たり前で、オラも、それに狎れきっているような感じになっていました。

 

 そうこうするうちにバブル経済の時代が来て、成金だらけの?ゴージャス世界になったけど?なんかしらんけど、はじけたとかなんだか気が付いたら、ボクにとっては妙な暗黒時代になっていました。


 父が亡くなって、ボクも精神を病んで、ひきこもりになり、母もだんだんと老け込んで、挙句の果てには行方知らずにされて、先日、姉も病死した。


 栄華は夢の後? アリとキリギリスのキリギリスのごとくに、誰のところに行っても金は貸してもらえず、ずっと食うや食わず。もう3年以上になる。


 で、クライ発想ばかりに捉われるのですが、ボクの場合は、振り返ってみると、結局、自分の「元気のなさ」というのが最大の”蹉跌の根幹”で、で、わりと無自覚だったところではないか?とか思うのです。


 ”相田みつを”さんという書家で、詩人がいて、非常に短い言葉で、肯綮を穿って、読者に深い感銘を覚えさせるという…例の「つまずいたっていいじゃないか、人間だもの」という言葉の作者ですが、自分が「弱い人間だ」ということを非常に強調していた。


 他人よりも弱い、元気がない、体力がない、そういう人物はどうしても隅に追いやられる、いじめられる。世の摂理でしょうがない。だからそれなりの人生を歩もう…相田さんはにはっきりとそういう自覚がある。そういう基本にどうもオレはなあ、無頓着すぎたんやなあ?


 このごろ、しみじみとそういう感慨に襲われます。


 「虚弱」という自覚があれば、こころして生活をする。貝原益軒さんは、「薄き氷を踏むごときに」用心して生活しろ、と、「養生訓」に書いてますが、ホンマに、オラは、ゴム長で霜柱をバリバリ踏むみたいな無雑作な感じに、暴飲暴食、薬の乱用、乱脈生活…を長年繰り返してきた、というほうが正鵠を射ているようなどうしようもないアホやった。


 特に、ひきこもりだしてからそうなってしまっていたのです。


 「50になるまでに死ぬんや」とか嘯いていたが、おめおめ生き恥を、まださらしている。迷惑をかけ続けている。


 貧乏なのをぼやくけど、虚弱で神経も弱い、オンナの腐ったようなヘンな奴が、自堕落では、貧乏でしょうがないのだ、だから、「若く身強き友人」たちみたいにいかないことを、早くから自覚して、それなりの人生設計をしておけばよかったなあ?とかリグレットしている。


 明日、自爆シーサイドボンビングテロしますw

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