【短編賞創作フェス】まほねいて

武藤勇城

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まほねいて

スキな事は釣り。ダッテ新鮮な魚は旨いしヒ

マ潰しに丁度良い。オレは北海道の河口で、

ホンを読みつつ片手にビールという格好で昼

ネしながら釣りを楽しもうとしていた。暖カ

イ晩夏の昼。釣り竿を持つ右手が強烈に引イ

テいる。これは大物だっ!釣ると想像よりチ

ィサィ秋刀魚だ。焼いて食べると脂も乗って

ブェリィグゥッド!粋な昼食になる筈がソウ

ワ問屋が卸さない。痛い!喉奥に刺さったサ

ンマ骨痛え!抜いたチリョウ費も懐に痛え!


ルイカンセン類乾癬ッテいう病名なの。手足

ー背中に至るまで、アラユル所が赤くなり、

ムヒを塗っていた。最ショ虫刺されかなと。

新しい発疹が次々出てーでも痒みはないの。

聞くのが怖いけど病院デ医師に診察して貰う

という話になったの。モウ怖くて怖くて、や

っぱ嫌って思ったの。クラスメイトの真帆っ

て子に、付き添ってモラって皮膚科へ。心配

ないって励まされ診療シツで何度も「真帆ね

いてよ絶対だからね」ー泣き付いちゃった。

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