回収ギルドは今日も休めない!
@taturou0009
第1話 回収ギルドのお仕事
冒険者。
それは世界に突然現れた『迷宮』を攻略する者達のことをいう
冒険者ギルドにてステータスによる適正クラスを選択することでなれる職業
経験値とLvという概念があり、経験値を稼ぐことでLvが上がる LVが上がることで、ステータスも上昇し、更に上位職にもなれる
今、人気の職業なのである!
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『きらめきの迷宮』
今ここの迷宮でひとつのパーティーが壊滅しようとしていた。
「聞いてねぇぞ!こんなモンスターがいるなんて!」
「探索ギルドの情報とは全然違う!」
「Lv9である俺の攻撃が聞かないなんて!」
そのパーティは王都でも有名なパーティーで
名前を『銀の矛先』といった
メンバーは全員LV5〜10でリーダーである
クロウ・メリアはクラス、『ランサー』のLv10であった。
「お前ら‥‥俺が時間を稼ぐその隙に逃げろ」
「リーダーを置いて行けねぇよ!」
「逃げるなら一緒に!」
「バカヤロウ!!皆死んじまうだろうが!」
実際、回復役のメンバーは瀕死の状態の上、他のメンバーも満身創痍であった。
誰かがここに残り時間を稼ぐ‥‥‥残酷ではあるがそれが一番の方法であった。
「俺はお前らと一緒に冒険者が出来て楽しかったよ。」
「リーダー‥‥」
「だからさ、お前らには死んでほしくはないのさ。」
クロウは笑顔でメンバーに語りかける
「俺が合図したら全力で逃げろ」
そう言うとクロウは武器である槍を構えた。
「ふぅ‥‥‥ふっ!」
『戦技・一文字突き』
真っ直ぐに鋭い突きは、目の前のモンスターを襲う
そのモンスター『ビッグ・ベア』は攻撃を腕で受け止めた。
「URRRR」ビッグ・ベアはそんな攻撃聞かないと言わんばかりに唸り声をあげる
「受け止めたな?『戦技・波動突き』」
槍の穂先が刺さった腕が弾けた
「gaooo!」
「今だ!逃げろ!絶対に止まるな!」
その合図と共にメンバーは走り出す
「リーダー!!貴方のことは、絶対に、絶対に忘れない!」
「俺も忘れんさ‥お前らのことは」
ビッグ・ベアはさっきまでのとは打ってかわり、目の前のクロウを怒りの眼差しで睨んでいた
「はっ!腕を奪われた位で怒るなよ!俺はな仲間を失いかけたんだぜ?悪いがただでは死なんお前も道連れよ」
そう言うとクロウは腰を低く構える
「これが俺の必殺」
「技」と言おうとした時
「すいませーん」という間の抜けた声が聞こえた
「ん?」「gau?」
クロウとビッグ・ベアは同時に反応した
「よかった〜間に合いました!私『回収ギルド』のイヴ・クリスマスと言います!」
「貴方『銀の矛先』のリーダー、クロウ・メリアさんですよね?」
「あっこれ名刺です」
「あっああ、これはどうもご丁寧に」
「で、このモンスターがビッグ・ベアですね?確かに従来のとは全然違いますね」
「なぁあんた?なにしに来た?んで『回収ギルド』ってなんだ?」
クロウは目の前の女性、イヴ・クリスマスに問いかける。スーツ姿のとても迷宮に潜る格好ではない上に、緊張感のない雰囲気とても場違いな女性に。
「まぁ、ですよね?疑問に思いますよね?何せ『回収ギルド』は私一人ですもん」
「はっ?」
「まぁ、主な仕事はみっつ。ひとつは迷宮内での壊滅寸前のパーティーの回収。ふたつめはモンスターの『コア』の回収そして、みっつめは‥‥」
そう言うと彼女は右腕を捲り前に構える。
その腕には金色のガントレットがいつの間にか装着されていた。
「『宝具』の回収です」
「〈宝具・解放〉『滅殺の波動』」
ガントレットの掌から眩い光の波動がビッグ・ベアを襲った
「ぬぅあっ!」
クロウは余りにも眩しい光に目をつぶる
光が落ち着いた時には其処には、モンスターは愚か迷宮の原型すら残ってなかった
「やばっ!張り切りすぎてコアごと破壊しちゃった!」
これは忙しくて、休みが欲しい回収ギルドのお話
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