第9話
☆
古代竜王との空中戦。
空を飛ぶことの出来ない俺には、とても不利だ。
跳躍でどうにか攻撃は出来ているが踏み込みがない分攻撃力は低下する。
しかも,相手は、鋼のような硬さの鱗。易々と俺の攻撃が通る訳ない。
さぁてこの詰みな状況をどう攻略しましょうかねぇ。
古代竜王は俺を見てニコッと微笑む。
「なんだ。御主も同類か。」
「はぁ?意味が分からない?」
「気づいていないのか?・・・御主、笑っているぞ」
俺は、焦って顔を触る。しかし、笑っている表情を作る筋肉などそこにはない。・・・こいつにからかわれた。・・・もういい。元神様には、あまり使うなって言われたけど使うか。
「からかいやがって確実に殺してやるよ。《
身体から意図的に黒い霧を出して黒い霧を大鎌の形状に形成し剣を投げ捨て大鎌を掴み取る。
「その力。なるほど。御主が・・・アヤツの勇者だったはずの存在か・・・いいだろう。我を斬り殺してみろ」
死なない自信でもあるのか、分からないが古代竜王は、俺の前に立つ。・・・こいつ。ムカつく。
「じゃあな。・・・名も知らない古代竜王よ。」
古代竜王を大鎌で斬り裂くが何の感覚もなった。いつもなら何かを斬った感覚があるはずなのに。魔術は、消え。俺は、慌てて剣を取りに戻る。その瞬間だった。背後から凄い気配を感じて剣を取り、振り返り上を見る。
「ワァハッハッハ。こりゃおわた。」
「クッハハハハハ。じゃあな。名も無きエルダーリッチよ」
動揺して慌てた結果。俺は、一度、死ぬ。逃げ場のなんて無い。圧倒手な実力差。全力で闘った。次は、どうしようか。ゾンビ戦法しかないのか。
そんな事を考えていると目の前には、古代竜王の最大火力だと思われるブレス。そのブレスに逃げる場所などなかった。
油断せず、確実に相手を始末するために正面からの力を振り絞ったその一撃は、敵ながら天晴れだと心底思う
ブレスによってこの身は焼かれて灰となる。死んだ。そう確信したが意識はしっかりしている。
『スキル【不死】の権能【強制復活】が発動しました。肉体の再構築に失敗しました。再度発動しました。肉体の再構築に失敗しました。』
うるさい。俺は、まだ生きている。さっさと復活しやがれ。
『ストックされている魂を消費して肉体の再構築を行いますか?』
イエスだ。
『名も無きエルダーリッチにストックされている魂を消費して肉体の再構築に実行。・・・肉体の再構築するための魂が足りません。・・・再度ストックされた魂を確認。大罪の魂を5つ確認されました。大罪の魂を消費して肉体の再構築を実行。失敗しました。彷徨う大罪の魂を2つ確認しました。彷徨う大罪の魂を吸収しました。これにより全ての7つの大罪を確認しました。魔王種への強制進化を開始しました。』
今俺は、魂だけで存在している。本来なら痛覚などないはずなのに身体が内から裂ける激痛が走る。悲鳴をあげようにもあげられず悶え苦しむこと出来ない。痛みで気絶することも出来ない。その痛みに堪える。
『魔王種への進化が完了。魔王種へと進化とスキル【不死】を確認。条件がたってされました。7つの大罪アビリティ【怠惰】を習得しました。新しく肉体を構築。成功しました。スキル【不死】に死の魔術
古代竜王のブレスが止まる。
俺の身体を客観視で見るのは、初めてだ。
青白い炎で焼かれている純白の骸骨。右手に持つ黒かった剣は、光を飲み込む程の黒い剣となっていた。邪悪なオーラを放つローブを纏い。まさしく魔王と呼ぶに相応しい見た目をしていた。
俺はその身体に入る。力が湧いてくる。これならこいつを殺れる。
青白い炎を払い。俺は、高笑いをする。
「ワァハハハハハハハハ。俺はこれでお前と対等にやりあえる」
古代竜王も笑いだす。
「御主。本当にイカれておるの。・・・まだまだこの闘いはたのしめそうだの~。ワァハハハハハハハハ!」
種族【
名前【 】
Lv .???
アビリティ
【怠惰】
スキル
【魂狩り Lv .??】
・鑑定・剣術・豁サ逾�
【不死】
・強制復活・完全感知・眷属召喚・眷属作成・覇気・死の魔術(
さすがの古代竜王も驚きながら笑っている。
浮遊の効果で宙に浮くことができた。そのまま、やつに突撃する。
「「死ね!!」」
爪と剣がぶつかり合う。衝撃波で大気と大地は揺れる。
何度も何度もぶつかり合う。
剣に力を込めて弾丸のように突撃する。
しかし、古代竜王は、攻撃を避けた。ブレーキにやり方がわからない俺は、尻尾で打ち落とされてしまう。地面にめり込んだ俺に追い討ちとなる火球を数発、叩き込まれる。
「やったか?」
砂煙からムクッと起き上がる。
「痛いじゃないか!!」
古代竜王は、巨大な火球を作り出す。
ふぅーと息を吐き、吸ったと同時に古代竜王を火球ごと切り裂く。
爆発と同時に古代竜王は、天へと急上昇する。
手を伸ばすと黒い霧が巨大な手となって古代竜王まで伸びる。しかし、速度は遅い。握ると連動して巨大な手も握る。
古代竜王は、巨大な手の隙から脱出し俺に火球を撃つ。
それを斬り、古代竜王に向かう。
「ワァハハハハハハハハ。御主。強くなりすぎでは無いか?」
「そうかよ!《
大鎌で古代竜王を斬るがやはり、感触がない。
「その攻撃は我には効かんぞ!!」
「そうかよ!!なら新魔術お披露目だ!!《
黒霧から無数のスケルトンが現れ、古代竜王に行進をする。
古代竜王は、そのスケルトンたちにブレスを吐く。一部は消し炭になったがスケルトンたちは、古代竜王に挑む。
数十体のスケルトンが古代竜王を掴み噛み千切る。
「ギャアアアア。」
振り払おうと急下降するがスケルトンたちは、しがみつく。俺は、魔術発動しているために動けないがスケルトンたちをある程度操作出来るみたいだ。
古代竜王は、火球をスケルトンたちに撃ち続けるがその数は減らない。焼け石に水。だが古代竜王は、諦めようとしない。
数体のスケルトンが、翼を噛み千切り、地に落ちる。
俺は魔術の発動を止め、スケルトンたちを一ヶ所に集めその群れの前に立つ。その群れと共に古代竜王へと向かう。
まるでその光景は、まさしく不死者の行進だ。
☆
「さぁー。古代竜王。もー足掻くのをやめないか?」
「御主は、何を言うか。」
「・・・お前は俺を殺す術が無くなった。対して俺は、お前を殺す術を見つけた。」
古代竜王は、起き上がり俺を睨み付けて、はぁーと大きいため息を吐き、覚悟を決めた顔をする。
「御主は、この迷宮を攻略して何を成す?」
「・・・外に出てあるやつを探して救いだす。」
俺は力強く拳を作る。
古代竜王は、何処か悲しそうな顔をしているように見える。
「そうか。・・・御主が成そうとしていることは簡単ではない。この世界の運命は御主の行動一つで変わる。そのためにまずは世界を知れ。そして、次代の勇者を育てろ。御主を殺せる程。強くしろ。さもなければ、この世界はどちらにせよ滅ぶ。その事を肝に命じろ。・・・御主に名をつけよう。そうだなぁ【レブナント】そして我と御主の繋がりの証に【ベルフェゴール】をつけようか」
「ありがたくその名、貰うよ。今から俺はレブナント・ベルフェゴール。」
魂にその名【レブナント・ベルフェゴール】が刻まれた。
古代竜王は、首を下げて、俺に首を差し出す。斬れって事か。
「覚悟できたのか?」
「あー。御主の闘いは、楽しかったぞ。来世で会えたらその時はよろしくな。」
「よろしくな。じゃーなぁ!」
「あー。またなぁ」
眠るように目を閉じる古代竜王の首を斬り落とす。とても巨大な魂が出る。
その魂をゆっくりと食べる。今まで食べた魂の中で一番うまい。
「・・・こいつら消えるかなぁ?」
指パッチンをするとスケルトンたちは、パンっと消えた。・・・え?こうやって消すの?。マジか。
「マスター」と遠くからゴブゾ達の声が聞こえる。あいつらは、無事だったか。良かった。
ユキナが目の前に現れてそのまま抱きつかれた。ユキナの身体は、震えていた。
「マ、マスター。無事で良かった。」
俺の胸で泣くユキナの頭を優しく撫でる。
「あー。無事だよ。お前達も無事で良かった」
俺のところまで着いたゴブゾも泣き顔になっていた。クロキは、俺の頭の上に飛び乗りバシバシと叩かれる。
「・・・心配してくれてたのか。ありがとうな。」
「あの竜を倒したのですねぇ。」
古代竜王を見るゴブゾは、ヨダレを垂らしていた。・・・心配よりも食欲が勝った。・・・捌いて食って貰うか。
ぺしぺしと叩くクロキもヨダレを垂らしていた。ユキナはそれに気づき俺から慌てて離れる。それを見て笑うゴブゾ。
古代竜王の鱗を剥がして捌く。各部位ごとに分けて火を起こし、焼きて行く。香ばしい匂いが漂っているのだろ。ゴブゾとクロキは、ヨダレが滝になっている。いつものようにユキナは、呆れている。
「ゴブゾ。クロキ。出来たよ。」
鱗に竜のステーキをのせて二人に渡すとすぐに無くなった。・・・え?はや。
次々と焼いたステーキを持っていく。あっという間に古代竜王の肉は無くなった。
二人は腹を膨らませ、横になっている。
古代竜王の骨を一ヶ所に集め、火をつけて両手を合わせ祈り埋葬する。
「さて。一休みしたら階段探すぞ!」
「わかったわ。マスター。」
「わ、わかりました!ま、マスター」
「ワ、ワン」
苦しそうな二人は、ゲップをしてその場に眠った。ユキナも横になって眠ったわ。
・・・武器の手入れするか。古代竜王の鱗で盾作れんかなぁ?。やってみるか。試行錯誤してようやく盾が出来た。
黒い鱗の盾。ズシッと重く耐久性もありそうで使い勝手が良さそうだ。防御力も、ありそう。力もいれやすい。よし。我ながらいい出来だ。
剣の手入れも済ましてやることがなくなった。
しばらくして皆が起きてこのフロアの探索を開始する。
何もない。本当に何もない。広い空間。しばらく歩いているとポツンと大きな鉄製の扉がある。
「マスター。あれですかねぇ?」
「そうだなぁ。あれだよなぁ?」
「敵もいないから行ってみましょう。」
ユキナは、扉の前まで走っていく。確かに敵の反応がない。
鉄製の扉を調べても特に危険は無さそうだ。
扉を開ける。
続く
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