冒頭からFIREという現代的なテーマを導入し、「経済的自由を得て自由に生きる」という夢のような生活が皮肉にも死(に近い状況)を招いてしまうという展開に、笑いつつも不意を突かれました。FIREの意味を勘違いした“神様”によって「炎使い」にされるという絶妙なボケは、この物語のユニークさを一気に際立たせています。
特に印象的だったのは、ダジャレと気温のリンクという斬新なギャグ設定です。ダジャレを言うたびに冷たい風が吹き、世界そのものがボケに反応しているのかと思わせる演出は読んでいて楽しく、笑いのセンスと構成力の高さを感じました。