再開

 「「・・・・・・」」


 真っ白な空間にいる俺達は涙を流している


 霞んでいる視界の中男の子が立っている



 「「君は・・・」」

 俺達はそういった後、言葉に詰まった



 「やぁ・・・久しぶりだね・・・」

 そう言うと少年は俺達をソファーに体を押して座らせる


 「前会ったときは映写機の映像越しだったよね・・・大きくなったね」

 その言葉を噛みしめるように発する少年の目はどこか、悲しげで恨みや妬みのようなものを含んでいながらどこか優しい感情をはらんでいた


 「君は・・・その・・・・」

 大ちゃんが言葉を選ぼうとして下を向いたり横を向いたりしていた


 「良いんだよ・・・忘れていたんだろう?」

 「「・・・・っ!!」」

 俺達はその言葉に動揺する



 「「ごめん・・・ごめん・・・」」

 俺達は膝をつき少年の目を真っ直ぐ見ながら謝り続ける



 「大丈夫だよ・・・・忘れてもらっていたんだから・・・」

 「「え?」」


 俺達はその言葉に衝撃を受ける



 「今の時代を生きる大人の君たちにまたここに来てほしかったんだ・・・」

 そう言うと少年は映写機をどこからか取り出し流し始める

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