HIROSHIMA ~忘れじ~

QR

あの日から

 あの日から何年たっただろう・・・


 俺、長島 和成はいつの間にか社会人になっていた


 あの頃のヒロシマに確かに昔の俺は行った・・・


 一緒に行った大ちゃんも覚えている・・・


 キヌちゃんとたえさんとはあれからしばらく連絡を取り合い、何回かご厚意で家族の皆さんと会わせていただいた


 キヌちゃんお葬式の際に、俺はそっとキヌちゃんの棺桶にラブレターを置いたのを覚えている


 ご家族の皆さんやたえさんとは今でも、お互いの家族が顔を見せ合うほどの付き合いが続いている


 何一つ問題がない・・・そう、感じているはず・・・



 なのに、どうしてだろうなにかが足りない・・・いや、なにかが欠けてしまった・・・


 そんな気持ちになっている・・・



 


 (pipipipipipi………)


 ある日の仕事帰りの日、大ちゃんから電話がかかってきた

 

 大ちゃんの方から連絡が来るのは何日ぶりだろう・・・?


 そう考えながら、電話を取った俺はこの時自分がかけていたものが何かを・・・

 ”ソレ”の大切さに気付かされることになるとは思っていなかった

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