振られてから、後輩美少女を助けたらなぜか懐かれた

長濱こうき(元作家を目指す浪人生)

第1話

「俺と付き合ってください!」


俺はるなもとは他の男よりも仲良くやってきたから、他のやつよりかは成功率が高いと思い、告白をした。これでもダメなら、俺は潔く諦める。そもそも告白したのも一区切りつけるためだからな。


「ごめんね、隆景先輩は先輩としか見れないの」


俺は振られたが、これでダメなら仕方ないと、きっぱり諦めることができた。これで何の憂いもなく、新たな場所へ行ける。告白しないで行っていたら、ずっと後悔をしていただろう。まぁショックを受けてなくはないが。それに今この場から離れたら、涙がでそうなのも確かだ。


「そうか、それなら仕方ないな。それじゃ俺は帰るわ。るなももあんまり遅く帰るなよ。最近物騒だからな」


「うんじゃあね」


俺は後ろを向いて、手を振りながら、体育館裏を去った。そして一人になって、涙がでたのを感じて、上を向く。やっぱり振られるのはきついな。これで振られたのは三回目だが、未だに慣れない。いつか俺の告白を受けてくれるやつはいるんだろうか?いなさそうだな。いつか俺はラノベの主人公みたいになりたいものだ。


そんなことを考えながら、帰路についていると、るんが手を振りながら、やってきた。


「やっほー、隆景くん」 


俺は目を擦り、涙を拭いて、るんにああと返した。まぁるんのことだから遠目から俺の様子を見て振られたことぐらいは分かっているだろうが。告白すると言ってないがな。幼馴染みだから、それくらいは理解してるだろう。


「その様子だと。、振られたみたいだね。でも大丈夫隆景くんは魅力的なんだから。、、、、それに振られてよかったよ。振られなかったから、私が告白する前に終わっちゃうからね」


「俺が魅力的だったらこんな風に振られないと思うんだが」


最後の方は何を言っているか聞こえなかったが、まぁ悪口じゃないから、そこまで気にする必要もないだろう。るんはそれくらい信頼しているからな。


「十分魅力的だよ。じゃなきゃ私がずっとそばにいるわけないよ」


るんはトップアイドルになって、芸能界でいろんなイケメンに告白されているのに全部振って、他の男は一歩引いたところで見ているが、俺とは距離感が近い。まぁるんとは小学生のころからの繋がりがあって、下心が一切ないからな。あれだ家族みたいな関係っていえば分かりやすいだろうか。


「まぁ一人でもそう思ってくれればいいか」


「それで引っ越しの準備はできてるの?」


そう一区切りというのは引っ越すから、告白するなら今しかないと思ったらだ。新生活を送るにもモヤモヤした気分で過ごすのは嫌だったからな。


「大体はな。まぁまだ服を片付けていないから、今日はそこをやる予定だ。るんは終わってるか。めんどくさいことは早く終わらせるタイプだしな」


「そうだね、さすが私の幼馴染みだね」


俺達はそれから一緒に帰ることにした。るんはそこさくであった裏話などを話していた。それを聞いて、改めて天ってやっぱりしっかりしてるよなーと思った。


「それにしてもるなもちゃんのどこを好きになったの?」


「顔がタイプなんだよ。目が大きくて、ボブヘアーで、ハーフが入った顔立ちがな。それと話していて、楽しいし」


るなもは俺の理想の顔をしている。天使と言っても差し支えない。それくらいあの顔が好きなのだ。るんも美少女で、俺の見たなかでトップクラスに可愛いのは確かだが、それでもタイプはるなもなのだ。


「まぁ振られたから、いつまでもこれを引きずるつもりはないが」


「それなら慰めのご飯でも食べに行こうよ」


「いいが一回家に帰って、完全変装をしろよ。俺はファンに刺されたくないし」


アイドルにはガチ恋勢というのもいるからな。ファンとか週刊誌の人に見つかりでもしたら、俺が批判を集中的に浴びるならともかく、るんも批判を浴びて、卒業しなきゃいけなくなる。さすがに俺のせいで夢だったアイドルになれたのに、やめざるおえないというのは嫌だからな。


「分かってるよー。私だって見つかったら、只じゃおかないだろうしね」


「それならいいが、るんの家の前で夜集合するか」


ちなみに引っ越す場所は千葉である。行っていた高校が都立高校だから、引っ越しざる終えなかったのだ。俺に一人暮らしをする財力はないし。親に頼りざるおえないからな。引っ越すことに決めたのだ。


「そうだね、っと私は家に着いたから、帰るねー」


そう言って、るんは家帰っていた。俺も家に帰りバックをおいた。


「暖かいもの飲みてーな。コンビニ行くか」


そう思い財布を持って、家をでた。コンビニ向かってる最中叫び声が微かに聞こえた。


「やだ!やめて誰か助けて!」


この声はるなもか!俺はこのとき誰が相手だろうと、絶対に助けてやると思った。路地裏に入ると、るなもが制服を破かれていて、胸を揉まれそうになっていた。俺はすかさず声を出す。


「やめろ!」


「何だお前俺の楽しみを邪魔してんじゃねーよ。それに助けようとしてるみたいだが、俺には敵わないぞ」


「助けて隆景先輩」


「俺がきたからにはるなもは大丈夫だ」


明らかに相手はかたぎじゃないが、関係ない。俺は武道を習っているから、その辺の下っぱのやくざ程度なら、どうとでもできる。俺は深呼吸して、男を睨んだ。













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