人生における最小範囲で最大の葛藤

人の趣味にも色々あります。
スポーツ、アウトドア、ボードゲーム、昆虫採集、園芸、絵……人生を懸けても全てを味わい尽くす事が不可能なほど、世の中は趣味にできるもので溢れています。
そんな中で、自ら進んで手を伸ばした趣味は堂々と公言できるものでしょうか?

自分の趣味に理解が示してもらえないかもしれない――という環境下では、どんな趣味でも孤立を恐れて言い出せないはずです。それが心身ともに変化の大きい思春期ではなおさら。
さて、では不可抗力で自分の趣味が身近な者にバレてしまった場合は?
開き直るか、誤魔化すか、あるいは趣味と決別してしまうか……

この短編では、ある『趣味』に関しての主人公の葛藤を明確かつ端的に描いている。
ちょっとしたきっかけから自分の趣味が明かされてしまった主人公が、その趣味とどう向き合っていくのか……過去、似た経験のある人には共感請け合い間違いなしの一本。

サクッと読める、ヒューマンドラマ。
是非、在りし日の思春期に思いを馳せながら読むことをおススメしたい。