第5話 中学受験における役所への届け出

P子が塾から帰ってきた夕飯食卓。

P子「きょう帰りにさ~セミの幼虫が歩いていたから、拾ってね~

  木に捕まらせてあげた」

P子「この間ね~ミミズがね~日なたでもがいていたからね~

  気持ち悪かったけど葉っぱで土の陰にどけてやった。

  干からびたり、踏まれたりして死んじゃかわいそうだよね~」


 今の小学生は塾に行って(行かされて)、どっかで反動が来て、この父親をバットで殴るのかな~なんて思っている時に、セミやミミズを助けているのを聞くとホッとする。


P子「セミは脱皮してすぐ死んじゃうんだよね」

父 「そうそう、何年も地中にいてその間に道路が舗装されたりすると、

  外に出ようと思っても、上がアスファルトになっていて出られない…

  お前今度アスファルトめくってみ。セミの死体びっしりよ」

母 「ひえ~」←娘より騙しやすい

  

  弟のペー(7才)が参戦

ペー「ねえ、人間も脱皮するの?」

父 「あ、お前、この間ママが、明け方、脱皮したの見てないの?」

ペー「ホント?ねえママ、ホント?」

父 「おお、ママかと思って揺すったら、皮なんだよ。皮だぜ!

  その横に一回り大きくなったママが…(ガスっ!バキっ!)」

  (血の海)

  

ペー「僕のチ○チ○も脱皮するってこの間パパ言ってたよね」

父 「よしなさい。はしたない」

ペー「パパは、僕が脱皮したり毛が生えたら役所に届け出るから教えろって

   言ってたよね」

父 「いや、そんなことは言っていない!やめなさいっ!」

ペー「ウソだ!お風呂で僕のスーパーボールをパパがお尻に挟んで隠しなが

  ら、僕のここ(股間)にも小さなスーパーボールが入っているって!   

  僕たちの祖先はスーパーボールって言ってたじゃんか!

  毛が生えたら、役所のおじさんにハンコもらいに行くって言ったよ!」

父 「黙れっ!さ、騒ぐな、そ、そんなことは言っていない!

  ペーそれは夢、夢だよな!」

ペー「ママの毛もパパが役所に届けてやった、って言ってたよ。

   でも断られたって」

母 「あんたっ!お風呂で一体何を教えてんのよっ!」

   ガスっ!オエっ

  (以下、描写に耐えない阿鼻叫喚の図)


中学受験とは親も一緒に戦うものなのだ。

なんとなく締めになっていないけど、俺は気にしない。


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