千と左

エリー.ファー

千と左

 私は海の上に立っていた。

 イルカとのポーカーの決着は、未だについていない。しかし、このまま勝負を続けたとして勝てるとは思えなかった。見失ってしまうように、勝負をさせられているような気がする。このデザインさせられている、という感覚を信じることによって、私は損切が上手くなったと言える。

 ただ、損切など、勝負に勝つ人間がすることではない。

 私は悩んでいた。

 どうすれば、イルカに勝てるのか。

 負け続けていては、私は私を愛することはできない。

 カモメに聞こうと思ったが、カモメの言葉が分からない。

 というか、カモメはポーカーが得意なのだろうか。

 私以上に得意な動物は、今の所、イルカ以外に見当もつかない。

 どこからか、イルカの笑い声が聞こえた。

 人間をバカにしているのか、それとも、私をバカにしているのか。

 イルカの賢さが、私を壊してくる。



 世界の崩壊を待つ、私でありたい。

 意味を失ってはならない。

 甘い言葉の中に、私を落として下さい。

 よろしくお願いします。

 漂白されたいのです。



 白い嘘が私を作り出してくれるだろう。

 人間が、私を宝石に変えてくれる。

 大きい意味を抱えていたいのです。

 損得勘定。

 無色透明。

 色即是空。

 裏の世界に、ようこそ。

 文字面から始まる合言葉。

 白くしてくれ。

 ビルがやってくる。

 プライベートが危険。

 気を付けなければならない。

 見せかけで喋りたいのだ。

 一気に殺す。

 すべて轢き殺す。

 とにかく殺す。

 ぶち殺す。

 ぶっ殺す。

 光り輝く嘘は、僕を見失うべきだ。

 ここは、壁だ。

 ありとあらゆる汚れが集まる影だ。

 否定してみるといい。

 できるものなら。

 これは、挑発ではない。

 進言である。

 おそらく、難しいのだ。

 私を作り出してくれる嘘がある。

 何もかも、スマートであるべきだ。

 いや。

 そんなスマートなんてものもなくなる。

 さようなら。

 あなたは、別れを告げるのだ。

 私は、一度だけ人権を失うだろう。

 その代わり、何もかも許されるのだ。

 真っ黒な小説が、真っ白な世界にとっての最高のコンテンツになる。

 落とす。

 ワンドロップ。

 一気に一滴。

 そして。

 滝。

 ぶち殺すための暴走。

 私の影が刻まれて、私の形がそのまま入り込む。

 私が笑う。

 笑うための合言葉。

 ホワイト化社会のシャドーマン。

 すべてが許されて、椅子が用意されて、教祖となる。

 シャドーマン教。

 誰よりも目立つシャドーマン。

 ホワイト化社会の前に立つシャドーマン。

 もはや、ホワイト化社会はシャドーマンのための影となる。

 私は、ここにいて、ここが城となる。

 影がある。

 闇がある。

 光がある。

 かつて、栄えた何かがあり、それらはすべて消え去った。

 結晶の中に閉じ込められたい。

 ホワイト化社会の奴隷でありたい。

 ホワイト化社会を知りたい。

 ホワイト化社会のために生きていたい。

 疑ってはならない。

 正義がやってくる。

 純白の正義。

 いつだって、考え方は一つだけ。

 思い出してはいけない。

 この影に、私の命が宿っているのだから。

 きっと、これは言い訳のはずなのだ。

 という文章を書くことが言い訳であると思われるような気がする。

 だが、残念ながら言い訳ではない。

 すべてが通ってしまう。

 そのためのコンテンツであり、文学であり、芸術であり、私である。

 予測しよう。

 この物語には、続きがある。

 そして、ずっと昔。

 既にオチを書き上げている。

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