第14話 フルメンバー

【おい、生きてるか?大丈夫か?】


ミーナの声に、ルークは、


【ああ…もう動けないが…ミーナ無事だったんだな、良かった…】


【お前がこんなになるとは、深手の傷負ってるじゃないか!!ルー、回復を】


ルーは、


【その人、敵でしょ!!ヤダ!!!】


【違うって、私だけでなく、フェザーの家族も逃してくれたんだ。頼む】


ルーは、ハッとした表情で、


【私の家族を!?ごめんなさい…全力で回復します】


 ルーは、フェザーをそっと寝かせてから、ルークの回復を。


ルークは、


【…悪いな…フェザー、全て話したのか?】


フェザーは、寝たままで、


【ああ…ルーク、家族をありがとうな。直接言えてよかった…俺達、回復する魔力無いよな…だとすると…お前とは…】


【…ただの悪友…仲良く酒を…それにしても、お前こんな可愛い娘いたら、そりゃ、絶対に助けたくなるな…】


フェザーは、寝たままで笑って、


【…ルー、フェザーへの回復はそのくらいでいいぞ…充分だろ?】


【…娘へのヤキモチか?フェザー…】


ルーは、


【二人とも黙って。お父さん、ルークは家族を助けてくれた人!!失礼なこと言わないで!!!】


怒られたフェザー、


【はい…】


娘の言いなりだ、フェザー。


そして普通なんだな、フェザーもルークも。


ルークは、俺を見て、


【お前、俺と組んだ時よりも遥かに強くなったな。しかもその剣🗡️扱えるのか?】


俺はクロスブレードを掲げて、


【まあな、これ普通は持てないんだろ?】


ミーナはみんなの言葉を制止して、


【みんな…回復中悪いが、レインが犠牲になって助けてくれたんだぞ!!解ってるのか?】


そうだったな…


ルークは、


【…あいつは、必ず生きている…はるか先で物凄い魔力を感じる。あいつだ。フェザーも解るだろ?】


【ああ…来てくれたな…英雄のお出ました。いつも遅いんだよ…カッコつけが。それで、タイミング的に頃合いか?来るか?】


何が来るって?



………………………………………………………



【お前達、こいつを受け取れ!!】


突然レインが落ちてくる。咄嗟に俺は、


【ぐわっ!!重い!!!何だよこの装備】


レインは傷だらけで、


【この装備でこのダメージ…情けないな、俺】


傷だらけのレインを寝かせて、


【ルー!!頼む。凄い傷だ】


ルーは、


【もう…次から次へと…もう魔力無いよ】


 フェザー、ルーク、そしてレインの回復まで。ルー、確かにこれ以上は無理だな。


そこに、さっきの声の主が降りてくる。


【これを使え。魔力の回復にな】


動けないレインが、


【…真打登場ってことか…】


その男はポーションを出して、


【魔力が底をついた者はここで待機。回復担当は…そこの可愛いお嬢さんとミーナ。頼んだ。あと二人来るぞ。俺が受け止める】


その男が空に手をかざすと、空間が広がり、


※ドサッ!!※


何者かがまた落ちてきた。


レインが、


【…ゼスト、セーナ…お前達も…】


意識のない二人を抱えたその男は、


【こいつ達の回復も頼む。ありったけのポーションも置いていく】


ミーナは、


【ピモ、お前はどうするんだ?】


 やはりこの男、ピモだったか。あの時と雰囲気が違うな。ロングコートの服装以外はかなり雰囲気が違う。


【元凶を破壊する。あの幻獣はそう簡単には封じ込めないからな】


レインは、


【…相変わらずケタ違いなヤツ…】


ピモは、


【お前、幻獣フェニックス🐦‍🔥だな。俺と来てくれ】


 俺…だよな?…フェニックス🐦‍🔥になれないのに。たぶん、俺のことだよな?











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