第4話 遮断機
カン、カン、カン、カン。遮断機が下りる。
同じ時間、同じ場所。
向こう側で、マフラーの隙間から白い息が上がる。
両手をポケットにつっこみ、朝からブスッとした顔。
ザーン、と電車が通り過ぎる。後追う風が、前髪を乱し、目が合った。
遮断機が上がり、顔を伏しすれ違う。私だけの警報が耳に鳴り響く。
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