本作は、世界を爆散させたい語り手と、なんやかんや爆散させられない世界のドタバタコメディである(?)。語り手はどうやら世界を滅ぼすだけの力があるようだが、その力を行使せずに一日を終えてしまう。その茶目っ気に共感を抱いた。誰もが一度は思うであろう感情を、上手く昇華した一作だった。