第2話

今日は雪が振ったから一段と寒い。そんな雪が降った特別な今日はバレンタインデー!春休み期間がこんなに長いのなんて、大学生くらいだよね。バレンタインデーだし、まーくんには素敵なものを作りたいなって思ってマカロンをつくることにした。マカロンにはあなたは特別な人って意味もあるみたいだしね。多分まーくんは知らないだろうけど、とりあえず作るのに専念しようと思う。


「まーくん。バレンタインデーのお菓子、愛情込めて頑張って作るから応援してね!」


がんばーって気の抜けた声がベッドから聞こえたけど、そんな適当な応援でも私はやる気に満ち溢れる。作ってる途中、まーくんが気になったのかこっちをずっと見てたからなんか私もそわそわしちゃって落ち着かなかった。同棲して初めてのバレンタインデーだから気にもなるか、って自分を落ち着ける。お菓子作りの合間のご飯は宅配でファーストフードを頼んで、楽をしちゃったけど夜はしっかりとしたご飯作るから許してほしい。


そんなこんなで、ちょっと焦げちゃったりもしたけどなんとかマカロンは完成した。うまく完成させることができてよかった。まーくんにはあーんして、完成したばっかのマカロンをあげる。


「ハッピーバレンタイン!はい、あーん…どう?まーくん、結構うまくできたと思うんだけど」


もぐもぐしながら、手でグッドサインをしてくれ私は一気に嬉しくなった。


「よかった、上手くできてて!」


嬉しくなった私は、とりあえず焦げてしまってまーくんにはあげられなかったものを食べてみた。外はサクッと中はしっとりとしたマカロンが出来ていて自分でも感動してしまった。


「うま!たくさんあるからまーくんも食べてね!」


そうまーくんに言い、私は後片付けをしにキッチンへと戻る。キッチンはさながら惨状で、ひどい状況だった。これは早く片付けねばと思い、洗い物に取り掛かる。夜ごはんは何にしよう、なんて考えてたらあっという間だった。


そうこうして今日も夜がやってきてしまった。雪が降っただけあって、とっても寒い。今日の夜ごはんは手抜きにしない、っていったのに結局夜ご飯はおでんにしてしまった。もちろん味の染みた大根をつくるのはちょっと大変だけど、他の料理に比べたら煮込むだけだから簡単なものになってしまった。ちょっと味薄くなっちゃったけど、そこはご愛嬌というやつだ。


とりあえず今日は上手くマカロンを作れてよかった。人生初の好きな人と過ごすバレンタインデーは最高だなと思って、私は眠りについた。

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