寄る辺なく広がる現実からの逃避行
- ★★★ Excellent!!!
自我を持った車が子供たちのために奔走している姿が面白いと思いました。
子供たち二人と車一台というなんとも非現実的な雰囲気でお話は語られています。
重苦しい現実に二人の存在が脅かされてしまうかもしれないという漠然とした不安を感じさせながらも、車の思いやりが、それこそ子供を毛布にくるむように温かく伝わってきました。この状況の描写がとても素敵で気に入りました!
非現実的……言い換えれば夢見るような雰囲気だと私は感じたので、夢が覚めるようにして結末を迎えたのも素敵だと思います。