第6話退職する

僕は毎日会社に行っても、仕事は任されず半日ネットサーフィンして、12時には帰宅の日々を送っていた。

給料は9万円。

3ヶ月間続いた。精神安定剤で寝ても寝ても眠たかった。

僕は決意した。7年間勤めた会社を退職すると。

同棲している、みさとに相談した。

「みさと、僕は会社を辞める。病気が落ち着いたらまた働く」

と、僕はカレーライスを食べながら話した。

みさとは、缶ビールをゴクリと飲み、

「良いんじゃない。私、貯金は結構あるし。藤岡君は好きな事して」

「僕も貯金してるから、大丈夫。ごめんね」

と、僕も缶ビールを飲んだ。


12月15日、退職の日。

総務課に挨拶に行き、また、課の上司に挨拶した。

「お世話になりました」

「……お世話になっただと?お前、どんだけ……」


ドゴッ!


馬鹿係長は、パワハラで僕を病気にしたくせに退職日も、ダラダラと嫌味を言うので、デスクを蹴り上げ、会社を後にした。


会社ビルにお辞儀をして、去った。

周りの同僚は、誰も声を掛けてはくれなかった。

裏切りモノが!  

僕はいつも夜勤時に使っていた、料理屋でビールを飲んだ。


これで、この店ともお別れだ。

店員さんに挨拶して、帰った。


帰宅して、書類を整理していた。ハローワークに提出の書類をまとめた。

失業保険を貰うために。


夜は、みさとと回転寿司屋に行った。

みさとが、

「取り敢えず、お疲れ様でした」

と、言って僕のグラスにビールを注いだ。

「半年は失業保険で静養するよ」

「うん。ゆっくり休んでね。藤岡君は人の何倍も働いたんだから、これで何も気にしないで」

「ありがとう」

「1つ、報告があるんだけど……」

「何々?」

「……帰ってから」

僕はちょっと気になったが、寿司を食べながらビールを飲んで、帰路につく。 


道中、手を繋ぐ。

まだ、29歳。みさとは24歳。

若いから仕事はいくらでもある。ここで、徹底的に静養して、また、第一線で働きたい。


到着すると、おもむろに彼女は口を開いた。

そうだった、報告があるって言っていたっけな。

それは、想像を超えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る