スパダリ様がご乱心

ユウ

プロローグ


 あたしの記憶に間違いはない。



 目の前にいる専務とは、以来会うのは今が初めて。



 絶対に間違いはない。



 だってこの一週間、必死に避けてたんだから。



 なのに。



「君の気持ちは分かった。俺と結婚を前提に付き合おう」


「…………はい?」


 この人は一体何をとち狂って、こんな事を言ってるんだろうか。

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