Sweet 💜バレンタインデー



『和也~!今日はバレンタインデーだが・・チョコいくつ貰ったんだよ?

へへへ、聞いて驚くなよ。オレはナント60個だぞ!ロークーじゅーだぞ!

なぁ凄いだろ!!これで今年は断とつ、オレの勝ちだな』



和也とオレは幼馴染みで5歳年上の大学生。

親同士が親友ってこともあり、オレにとって和也は本当の兄ちゃん的存在だ。


まぁ・・年上の和也を呼捨てするのは《本人も気にしていないからいいだろーが》悪いとは分かっているけど、そんだけ和也に対して気を許しているって意味だ。

   《ここだけの話だが、たまに和也に”ムッ”とされる時もあるけどな》



そんなこんなで、和也にチョコレートの数でまだ、一度も勝ったことがない。

けどなぜか?高校生になって異常なくらいモテてるんだ。

  《だからオレの勝利だと喜んだ確信したんだ》


しかし・・それもほんのもつかの間の幸せで終わったのだ。



『そうかぁ・・60ね。本当に今年は惜しかったな。先ほど、事務所に寄った時に貰ったんだが80個以上はあると言われたよ。

それにね、夜は合コンで仲間と飲み会があるんだが、俺も今年は合計で軽るーく100ぐらいはいくかな?』


《うぐっぇっ!!?》


『ナ、なんだよ。その勝ち誇ったウインクは要らなねぇーっーうの!』



オレの頭をナデナデしながら携帯をいじる和也は、男のオレからみても確かにイケメン郎だ。


まだ言ってなかったが、和也はアメリカ人の父を持ち、Blueの瞳に明るいブラウンの髪で《オレ的には惚れ惚れするくらい大好きな色だ》ハーフなんだ。


しいて言えば、既婚女性やお子様連れの母親だろうが、年上のバーチャンだろうが、なりふり構わずが絶対に一度は振り返る程の”いい男”なんだ。







      でもオレだってでは・・和也に負けていなんだ。







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