第17話 秘眼のシャイニア(後編)
「秘眼の……シャイニア?」
「お前、忘れたのか!? “地星神教会”の神官、“
見張り番の盗賊の一人は、目の前の
“
「……総員、戦闘開始」
『キュウッ!!』
「「ッ!?」」
秘眼のシャイニアが突然、戦闘開始の号令を発する。その声に盗賊二人は動揺するが、
「グ、ギュルルルルッ(メキメキメキッ)…グルァァァァァァッ!!」
集団の先頭に立っていた、額に黒い宝石を宿し、灰色の体毛を持つ
「ガァァァッ!!(ボッ! ボッ!)」
「「っ!! ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!!(ボォォォォォォッ!!)」」
『
他の
赤い宝石と体色の個体は、燃え盛る紅炎をまとった和国の幻獣、『
青い宝石と体色の個体は、ヒレや背ビレ、尾ビレに氷の刃を持つ、宙に浮遊する海獣『
緑の宝石と体色の個体は、背中に巨大な碧色の翼を持つ聖獣、『
黄色の宝石と体色の個体は、鹿の胴体、牛の尾、馬の足、狼の頭部を持ち、額に肉の鞘で覆われた一本の角、全身に鱗を生やした幻獣、『
白い宝石と体色の個体は、九つの尻尾を持つキツネの妖怪、『|九尾《ナインテール』へと。
紫の宝石と体色の個体は、二つの角と巨大な単眼を持つ、禍々しい姿のウシ型の魔獣『
その他の同色の個体も、それぞれ戦闘形態の様々な哺乳類系の幻獣、聖獣、魔獣へと変貌していった。
「……突撃」
『ガァァァァァァァァァァァァッ!!』
戦闘形態に変身し終えた全ての
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「おい! ボスを置いてきていいのかよ!?」
「ボスが苦戦するほどの
「……おい、あれって!?」
「ッ!! うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
一方、大広間に出現した、電撃を操る魔獣『雷獣』に変身した
『
『
『
『
『
『
他の戦闘形態の
生き残りの盗賊達も必死に抵抗するかのように手持ちの武器で反撃しようとするが、先程の戦闘で負った傷と疲労により力が出ず、只々、大人しく蹂躙されていくのを待つだけだった。
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「テメェら!! 誰が逃げろと言った!? 早くこっちに戻って協力し……ろ……」
大広間で暴れまわる『
「……あなたの暴挙はここまでです、
「ッ!? お前はまさか、“秘眼のシャイニア”か!!」
手下が全滅していることに呆気に取られている間に、
「どうして“四天聖”のお前が……ここには
「確かに、この廃城の魔術結界は、神官である私でも解除できない術式で造られています。ですが、この
そう言いながら、シャイニアは自身のローブの懐から、一本の古びた鍵を取り出し、
「ッ!! それは、『
その鍵を目にした途端、
「さて、あなたは今後どうなさいますか? 無駄な抵抗をせず投降するか、それとも私の眷属達と戦って命を落とすか。好きな方を選んでください。」
「ぐ、くぅぅぅぅぅぅっ……」
シャイニアから突きつけられた二つの選択肢は、
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