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「どうぞ」


いまだに震える彼女にホットミルクを出すと、少しだけ安堵の表情を見せてくれた。




あの後、タイミングよくやってきたリキ達に後始末を任せ、私達は倉庫へ帰った。



倉庫のシャワーを浴びさせ、私のスウェットを着ただけなのに、彼女はすごくすごく可愛らしい女の子で。



そんな彼女に頬を染める彼等を見て、私の中の体温がどんどん下がって行くような感覚がした。




「……ぁ、の、ありがとう……ございました」



小さく小さく呟いた声は、やっぱり彼女にピッタリの可愛らしい声。




「いや、当たり前のことしただけだし」



少し照れながら笑う優也の声は、いつもより何倍も優しいように思えた。




「で、でも!怪我、させちゃったし」



彼女は優也の肩に巻かれた包帯をみて、また涙を浮かべる。


「ちょ、泣くなって!!ほら!俺は大丈夫だかっ、つぅ!」


「だ、大丈夫ですかっ!?」



無理やり腕を回そうとして痛がる優也と、咄嗟にそれに駆け寄る彼女。



少しずつ、でも着実に距離の縮まって行く二人を見て、複雑そうに微笑む凛太郎と渚がいた。





その光景を見ている私はやっぱり傍観者でしかなくて。



この時にはもう分かっていたんだ。












ーーーーーーーあぁ、ここに私はいらない

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