綺麗。まるで絶望のように。


失ってはならないもの。
失うことでしか救えなかったもの。
それでもその喪失は、想いと背を接していたのだ。

その想いそのものを、奪われたとき。

広がる荒れ野の情景の、なんと鮮やかなことだろう。
ゼロと無限の境界の、果てのない慟哭の、なんと美しいことだろう。

まるで絶望のように。

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