第7話 運営からの呼び出し

「でかすぎんだろ」


はーい、こちら私がいるのは東京に立ち並ぶ大きなビルの中でも

一番大きいと思えるようなビルの前に来ております


はいRSGの開発会社の中心であるレリック社の本社です


なぜ呼ばれたのか、となると思うのだがそれはついてから教えてもらえる

らしいの、だが

うーん着てきた服装がスーツでもなんでもなく、スウェットなんだよな...

いや担当の木村さんからラフな格好でいいって言われたし

それにどこに行くのかだって言われてなかったんだよ新幹線のチケットに

東京ってあってまさかとは思ったけどさあ

それになぜか、警備員の人睨まれてるけどっ


「どのような用件でこちらに?」


「えっ、えーと、木村さんという社員?に呼ばれてまして...」


「用件は?」


「それが、伝えられてないんですよね」


「すみませんが、おひき


「あ、陸さーんこんにちはー」


鶴の一声かにも思えたその声はどこか腑抜けたどこかで聞いたような

あ、これ、木村さんの声だ、こんなテンション高くて50代ってマジかよ

俺のじいちゃんもそうだが、日本人高齢でも活発すぎないか


「陸さんでいいのかな?それともリンのほうがいいかい?」


「陸でいいですよ、で今日は何で呼ばれたんでしょうか」


多少不満を混ぜながら聞いてみたもののあちらは気にしてない様子で


「えーっとですねぇー..........あ、そうだ正式リリースした二週間の間

イベント参加不可にさせていただいてもいいですかってご相談がしたくて

呼んだは、ず?」


「なんで疑問詞?」


「いやぁー、いかんせんご相談の内容が少し楽しめないかなと思ってしまって」


「その、参加不可?は特には気にしてませんし、そんなガチるつもりじゃなくて

先行の抽選も当たればラッキー感覚でやったので」


「なるほど、あぁそうだデータについての説明を書いてなかったから

して来いって言われたんでやりますね」


「なんか先行プレイのデータは正式リリースにも持ち越されることになってて」


「なるほど」


「その理由なんですけど、先行プレイ三名のうち二名が破棄されたので

別に支障ないかと思って進めてたんですけどさすがに問題かと思って

さっきの二週間のイベント参加不可ってなったらしいんですよ、でも

しっかりその代償というか詫び石的なものは用意させていただきますので」


「え、これだけですか?」


「はい、そうですが」


「じゃあなんで呼ばれたんでしょうか?」


「あ、そうだった契約書書いてもらわなきゃいけないんだった」


えぇ、一番大事なこと忘れてるよこの人


「こちらですね」


内容的にはさっき言われた内容と、攻略の手助けの禁止等が盛り込まれていたぐらいで他はほとんどがこちらにメリットがある内容だったので

少しインクの出が悪くなったボールペンで氏名を書き込んでその日は帰宅となった


これ行く必要あった?と思ったが気にしないでおこう

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