第5話 テンプレのアレはなく
「ここが新しい街か、あ、ヤベッ街の名前聞き忘れた
まぁいっか、それで冒険者ギルドかどんな建物だろ」
うん、あそこにがっつり冒険者ギルドって書いてあるわ
っていうかなんで文字が読めるんだ?
明らかに日本語じゃないのに、もしかして開発会社が言っていた
脳の器官に特別な脳波を送って記憶を改竄?するあれかな
っていうか、今更だけど匂いも再現されてるのすごいな
フルダイブだからか
うーんなんというか夏祭りとかの匂いに似てるな
いろんな食べ物とかの屋台から出る匂いがごちゃ混ぜになってる
でも夏祭りとかと違うところは、鉄?や何かの鉱石でできた装備
を着た人がいたり、屋台の経営規模の差が激しいところかな
まぁ何をするにもお金がないとなー
「ここが冒険者ギルドか、でかいな」
そうして扉(中世の時代劇とかにあるスインドドアというものだろうか)
を開け中に入ってくとラノベによくあるテンプレが起きるはずもなく
受付につきましたーちなみに受付嬢の方は背が高くてなんかいい匂いがしました
というかカウンターちょっと高くない?これでも身長170以上はあるんだけど
「冒険者登録の方でしょうか?」
「あ、はいそうです」
やばい女性とのコミュニケーション経験がなさ過ぎてキョドってる気がするぞー
「おい、ボウスー女の子と話せないのかー」
ほら見ろヤジが飛んできたぞ
だが俺のメンタルは豆腐!受け止めると当然撃沈だから
無視!圧倒的に無視!
「こちらの記入用紙に名前や職業等をあちらのカウンターでご記入していただいてもよろしいでしょうか」
「あ、すいません、これ書きたくないところがある場合って」
「名前と職業のほうだけは書いていただきますが、そのほかは
とくには記入されなくても大丈夫ですよ、代筆も可能ですが」
「いったん文字書いてみるんで、見てもらっていいですか」
「なぜでしょうか?」
どうしよう、言い訳、言い訳、あ俺龍人じゃん
「いや、種族が違うので、文字が違うかもと思いまして」
「あ、そういうことでしたら」
そうして渡された記入用紙の裏面(羊皮紙だろうか)に試しにさっき見た謎に記憶されている言語でリンと記入する
「リン、と書かれましたか?」
「あ、はいじゃあ文字も同じみたいなんで書いてきますね」
うーんこれなんか戸籍情報みたいだなと思いつつも
名前にリン、職業はオールラウンダー(始祖の龍はどんな武器でも使えるらしいし)
他には取得スキルの欄に魔力系(全属性は未記入)を記入した
だがステータスの欄はなかった多分表示ができないからだと思うが用紙を提出して
10分ほど経っただろうかという時にカードが持ってこられた
「はい、こちら冒険者カードとなります、紛失いたしますと
銅貨10枚か銀貨1枚で再発行ですので注意してください」
そうして渡されたカードには Gランク リン とだけ書かれていた
そういえば銅貨10枚で銀貨1枚なのか覚えておこう
「あちらにございます、掲示板には街のお手伝いや草原の薬草採取、魔物討伐
などの依頼が張り出されております、依頼を受ける際は剥ぎ取りはせずに
受付の方に詳細を伝えてくださると受理いたしますのでご注意ください
それとランクに見合わない依頼とみなされた場合は受理されないことがありますので
そのこともご注意ください、副業は禁止されておりませんが
たまーに副業ばかりに集中しすぎて冒険者ギルドから除名される方もいらっしゃるので、まぁ除名は10年間活動をしなかった場合ですのであまりないと思いますが
ご注意を」
「は、はい」
そういえば今は違うけど確か先行プレイ5日目になると
現実との時間の進み方が変わるんだっけな
確か1日に10日ほどだったはずだけど10年間はさすがにないが
気を付けないとな
それじゃ依頼を見てみますか
推奨ランクG~F
草取り依頼
推奨ランクG~F
下水掃除
推奨ランクG~F
草原のラット討伐
推奨ランクG~F
母の介護
推奨ランクG~F
薬草採取
推奨ランクG~Fの依頼は一律で得られる収益は銅貨三枚そして失敗したときは違約金で銅貨二枚と書かれていた、かなりきつい気もするが
だがやるしかない母の介護が気になるし受けてみるか
「あの、すみません」
「はい、何でしょうか」
「依頼なんですけど、母の介護という依頼を受けてみたいなーってㇵㇵ」
「え、本当ですか、その依頼失敗する人が多くて、あなたなら人柄もよさそうですし
わかりました、受理いたします」
そうして初依頼を受けることとなったのだ
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