コンプラ、生産性、自己責任。
何かと窮屈な世の中に、「ふざけんな」と叫びながら、今日もゴロゴロする男がいます。
根来吾郎、通称ゴロゴロマン。
働かずに好きなことだけして生きる未来を夢見ながら、現実はコールセンター勤務です。
毎日同じルーチンの繰り返し、席の良し悪しに一喜一憂しながら、テンパると「左様でござる」と言い放つ同僚に囲まれる日々。
なんてことのない職場なのに、目の前に広がるのはツッコミどころ満載の世界です。
社会の「こうあるべき」に疑問を抱きながら、どこか投げやりなようで、じつは本気でゴロゴロを極めようとする吾郎の姿が、妙に刺さります。
脱力しながらも、不思議と共感してしまうのは、誰もが少なからず抱く「自由になりたい」という気持ちが、そこに詰まっているからかもしれません。
日常の中にひそむ理不尽さを、ひとつひとつ笑い飛ばしながら、それでも今日も働きます。
ゴロゴロするために、ゴロゴロしない。
そんな矛盾を抱えた彼の明日は、どんな風に転がっていくのでしょうか。