いざ 急降下

よもぎもちぱん

第1話 天使よ、貴様を恨む

「おめでとうございます!」


「ん?」


ふと目が覚めたら辺りは真っ白の白銀の世界に覆われていた。


「ここは…どこだ?あと、お前は?」


「私は天使です!そしてあなたは死にました!」


「え?いやいや、嬉々として言うことでもないし…え死んだの?」


「はい!寝てる間に不審火で燃えました!」


「頼むから人が死んで嬉々とするのを辞めてくれ」


「わかりました…まあ、そんなことは置いておいて、あなた、生前はナチズムや共産主義について学んでいた様ですね?」


「あぁ、思想の内容を知っておかないと世の中を広くする事が出来ないからな…」


「特にナチズムについて熱心に学んでいたのだとか!」


「そりゃ共産主義の思想はだいたい分かるだろ。対して、ナチズム…というか全体主義は分かりにくい。分からないものは調べたくなるんだ。当然だろ?」


この天使とやら。話すだけで酷く疲れる。武器があるなら今すぐ叩き殺してやりたいが…


「今、私のことを殺そうと思いましたね?!」


「なんで分かるんだよ…」


「まあ、結局肝心な神様からの伝言は!」


「神様も人間1人に色々できるほど暇なんだな」






『お前は死んでも死ねない世界で反省してもらう。地獄の業火で苦しむといい』



「です!ゴールに達すれば転生して、元の輪廻に戻れるので安心してください!」


「あまりにも勝手すぎるだろう?ふざけるなよ!」


「はいはい、今から向かう先でも呼べば幾らかは助けてあげますから。信心無き輩に死を」


ほんっっっと!神様ってクソだな!


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