2ページ目-高校3年生-



-まだ少し寒い3月-



高校三年生という制服姿の女の子は


そこに佇むだけで女だった。


人気のおもちゃと同じで


みんな欲しがるものだった。




今日は何処の男とあそぶの?


なんて話が女子クラスの私達の教室では飛び交い


彼氏が長く居る子か、不特定多数と遊ぶ子の


どちらかしか居なかったと思う。


高校生の女の子なんてそんなものだった。




でもその高校生という

『ブランド』がなくなってしまう。





現実はいつも、あっという間で


いつも待ってはくれなかった。

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