第2話 水樹がやったエロゲの内容
資料のためにと水樹が持ち込んだノートパソコンを起動させ、インデーゲームサイトのカテゴリでR18を迷いなくクリックしていってる。
「このゲームだ」
「ふーん……結構クオリティ高く見えるな」
その絵のクオリティだけでご飯を食っていけそうな上手さで描かれた可愛らしいヒロインや綺麗なヒロインが画面上に映し出されてる。
……大きいおっぱいと共に。まあそこはエロゲだから仕方ない。
「タイトルは青と赤は紫に交差する。キャッチフレーズ純愛あってこそのNTR!か」
「な?気になるだろ?」
「まあこれを映し出されるとな」
強気なキャッチフレーズだなって思うが、ここにのめり込んだヤツがいるから、刺さる内容だったんだろうなとは思う。
そう考えてたら水樹がさっき見せてきたエロゲを起動してきた。ここ学校だぞ馬鹿野郎。
「おま!?」
「大丈夫、飛び飛びで見ていけばエロ要素は無い」
「いやそういう問題か?」
エロゲを学校でやってるのが大問題だと俺は思うのだが、水樹は気にしない質なのか?停学になっても知らんぞ。
「まず主人公は所謂、勇者だ」
「ありきたりだな」
映し出された男の子は軽装ながらに白金の剣を携えた、その姿はまさに勇者って感じの好青年の姿をしていた。
「その横には主人公の事が好きな幼馴染がいる」
「いきなり説明不要の存在がいるじゃねえか」
コイツ、いきなり真っ向からNTRを否定もしくは肯定する存在をだしてきたぞ。そこからどう発展させるつもりだ。
ビジュアルで言えば大きいおっぱいと、魔法使いと思わせるローブととんがり帽子が特徴な子だ。
「まあ話は最後まで聞け。これの面白い所はな、チュートリアルが終わればいきなり幼馴染とエッチができる稀有な作品だ」
水樹が言うように戦闘チュートリアルが終わったら幼馴染が頬を赤くして主人公である勇者の腕を抱き着くように掴んでる。
「へーへー。イチャラブのどこにNTRを差し込むんですか?」
「違うぞ。ここで手を出したら幼馴染エンドが確定する」
「は?」
なんか余計にNTR要素が消えてるんだけど、何処にNTRを差し込むんだ?って思ったが、話を最後まで聞かないと分からないな。
「この序盤で手を出すと面白い変化があってな。まあ見てな」
水樹がそう言って勇者が開幕早々に幼馴染に手を出してエロシーンが映し出された。
……何の感慨もなく、スキップされたが。
「するとこうなるんだよ」
水樹がそう告げたら、王都に着き、メンバー募集時に紹介絵にいたヒロインが現れた。
だがそこには男を連れて、だが。
「序盤で幼馴染に手を出すと他のヒロイン達が男連れで現れるんだ」
「え、寝取る側?」
「ある意味あってるが違うぞ。でも序盤でルート確定したからこうなってる」
「……手を出さずにここに来るとどうなるんだ?」
「彼氏が居ない状態で現れる」
ロードして、また今度と選択肢を選んだ後だと、男と一緒に来ておらず、勇者のパーティがハーレム状態に変わった。
これはちょっと面白い違いだな。分岐が序盤の幼馴染に手を出すか出さないかで変わるって。
でもなんでハーレムなんだ?
「で、面白いのがまだある。根源を断つ存在が主人公ではあるんだけど、そこに辿り着くにはハーレム進行が必要になるんだ」
「なんでまた?」
「話は最後に持っていきたいから、とりあえずハーレムが重要とだけ覚えててくれ」
「おう」
ハーレムである事が重要?
他のヒロインが現れることには疑問を抱かないが、ハーレムって純愛とは程遠いモノの1つって認識があるが、はてさて。
さっきから続きが気になって仕方ない。
「で、物語が進行すると幼馴染が焦りだすんだ。他の魅力的な女の子が複数も現れたから」
「まあ一歩リードしてるけどライバルではあるよな」
「そう。だけど、どんどん仲良くなっていくことに焦燥感に駆られるんだ」
ラブコメとかでもテコ入れの為に主人公好きーなライバルが現れて幼馴染が焦る状態と一緒か。ハーレムとは言ってたが、ギスギスしそうな状態だなとも思う。
「このゲームは各ヒロインのNTRシーンと純愛シーンの2つしかない。まずは各個人の純愛シーンから語るとするか」
「おう、頼むわ」
大多数が好みそうな純愛。ありきたりな展開だとしても気になるな。
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