うっかりで死んでしまったちょっとMな女子高生が異世界でとってもHなパワーを振り回します!
花沫雪月🌸❄🌒
とってもHな……
「あなたを押し潰したのはこの銀のH鋼ですか? それともこの金のH鋼ですか?」
「えっとウチが受け止めようとしたのはもっと普通のヤツだし」
H鋼……すなわちH形鋼。
アルファベットのHの形に成形された形鋼である。
すぐれた曲げ耐力を有し主に高層建築の梁や柱に使用される建設資材である。
ってWikiさんが言ってた。
当たり前だが長くて硬くてそして重たい。
筋トレ趣味の女子高生、まっするJKコンテスト覇者、越前ヒナノは建築現場から落下するH鋼から助けるため男の子を突飛ばし何を血迷ったのかそのまま受け止めようとして即死した。
後にヒナノは「ウチの
「素晴らしい! 正直者の貴女にはこの銀のH鋼、金のH鋼、普通のH鋼を差し上げましょう」
そして今、ヒナノの目の前では筋骨隆々のむくつけき女神のような何かが3本の長さ3mのH鋼を片手で持ち上げていた。
「え、そんなのいらないし……」
「まぁまぁ、ついでに異世界に転生する権利も差し上げましょう、H(鋼)なチートも差し上げます」
「それってクラスのオタク君の読んでるちょっとHな表紙のヤツ!」
「ではグッドラック」
全く噛み合わない言葉のドッヂボールを交わすと女神はヒナノに3本のH鋼をまとめて投げて寄越した。
「ちょっ?!」
再びH鋼を受け止めようとしてあえなく押し潰されたヒナノの視界が暗転する。
視界が開けた瞬間、ヒナノの目の前にはクマが両手を広げて(「・ω・)「がおーとやっていた。
「ある日森の中でっ!?」
ヒナノは何故か担いでいた虹色のH鋼を奇妙な掛け声とともにクマ目掛けてフルスイングした。
これまた奇妙な悲鳴をあげてクマはふっとんで星になったとさ。めでたしめでたし
「釣られクマー!!」
§§§
釣られてしまった皆様、最後までお読みいただきありがとうございます!
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