豊臣秀吉に諫言した宗茂。その決断は、秀吉の怒りを買い、立花家は窮地に立たされる。しかし、宗茂は自身の信念を貫き、秀吉に屈することなく、堂々と対峙する。

　宗茂の姿に、秀吉もまた、彼を高く評価するようになる。そして、秀吉は、宗茂の諫言を受け入れ、自身の政治を改めることを決意する。

　その頃、秀吉の天下統一は、着実に進んでいた。しかし、秀吉の死後、豊臣家は内部分裂を起こし、再び戦乱の兆しが見え始める。

　宗茂は、豊臣家の内紛を憂い、平和な世を守るために奔走する。しかし、その努力も虚しく、ついに豊臣家は、徳川家康との間で戦を起こしてしまう。

それは、天下分け目の大戦、「関ヶ原の戦い」であった。宗茂は、豊臣家への恩義と、平和な世を築きたいという願いの間で、深く葛藤する。

　一方、誾千代は、立花家の領地を守りながら、宗茂の帰りを待ち続けていた。彼女は、宗茂の決断を信じ、彼が必ず平和な世をもたらしてくれると信じていた。

　関ヶ原の戦いは、激戦の末、徳川家の勝利に終わる。宗茂は、豊臣家への恩義を果たすため、最後まで戦い抜く。しかし、その結果、立花家は改易となり、宗茂は流浪の身となる。

キャスト

* 立花宗茂：綾野剛

* 誾千代：満島ひかり

* 豊臣秀吉：小日向文世

* 徳川家康：北大路欣也

* 島津義久：椎名桔平

* 島津家久：高嶋政伸

* 高橋紹運：役所広司

* 戸次道雪：緒形直人

* 立花統増：吉沢亮

* 誾千代の侍女：浜辺美波

* 大友義統：松山ケンイチ

* 柳川城の家臣：市原隼人、山本耕史、寺尾聰

見どころ

* 関ヶ原の戦い：天下分け目の大戦が描かれる。

* 宗茂の決断：豊臣家への恩義と、平和への願いの間で葛藤する宗茂。

* 歴史的な人物の共演：徳川家康が登場し、物語は新たな局面を迎える。

* 人間ドラマ：戦乱の世を生きる人々の、愛と葛藤が描かれる。

次回予告

関ヶ原の戦いに敗れ、流浪の身となった宗茂。しかし、彼は決して諦めなかった。再び立ち上がり、立花家再興を目指す宗茂。そして、彼を支え続ける誾千代。二人の絆は、新たな時代を切り開く。

（注）上記はあくまで架空のあらすじとキャストです。実際のドラマの内容とは異なる場合があります。

関ヶ原前夜

静寂が支配する立花家の居城。宗茂と誾千代は、月明かりの下、静かに向かい合っていた。

「いよいよ、明日が天下分け目の戦いとなるのですね」

誾千代が、静かに口を開いた。その声は、静けさの中に凛とした響きを持っていた。

「ああ。我らは、豊臣家への恩義を果たすため、西軍として戦う」

宗茂は、力強く答えた。その瞳には、揺るぎない決意が宿っていた。

「承知いたしました。私も、立花家の名にかけて、戦い抜きます」

誾千代は、静かに頷いた。その姿は、戦場に咲く一輪の薔薇のようであった。

「すまぬ、誾千代。お前に、また苦労をかけてしまう」

宗茂は、誾千代の瞳を見つめ、静かに謝罪した。

「何を仰いますか。夫婦とは、苦楽を共にするもの。私は、あなたの決断を信じています」

誾千代は、宗茂の手を優しく握りしめた。その温かい手のひらから、深い愛情が伝わってきた。

「ありがとう、誾千代。お前がいるから、私は戦える」

宗茂は、誾千代を強く抱きしめた。二人の間には、言葉では表せないほどの深い絆があった。

関ヶ原後、徳川家康との謁見

関ヶ原の戦いが終わり、宗茂は、徳川家康の前に跪いていた。

「立花宗茂。そなたの武勇、そして忠義、しかと見届けた。しかし、そなたは、豊臣家に味方した。故に、立花家は改易とする」

家康は、静かに告げた。その声は、冷徹でありながらも、宗茂への敬意を含んでいた。

「承知いたしました。我が立花家は、徳川殿の御裁断に従います」

宗茂は、静かに答えた。その背筋は、決して折れることなく、真っ直ぐに伸びていた。

「しかし、そなたの才を惜しむ声も多い。いずれ、再びそなたに、日の当たる場所を用意しよう」

家康は、宗茂の瞳を見つめ、静かに告げた。

「ありがたきお言葉。しかし、私は、立花家の再興を、自らの手で成し遂げます」

宗茂は、家康の言葉を静かに拒否した。その瞳には、再び立ち上がるという強い意志が宿っていた。

「その覚悟、しかと受け止めた。ならば、その時を、楽しみに待つとしよう」

家康は、静かに頷き、宗茂を下がらせた。

流浪の身となった宗茂と誾千代

粗末な小屋で、宗茂と誾千代は、静かに語り合っていた。

「これから、私たちはどうなるのでしょう」

誾千代が、不安げに尋ねた。

「まだ、終わったわけではない。必ず、立花家を再興する」

宗茂は、力強く答えた。その声は、暗闇の中に希望の光を灯すようであった。

「私は、どこまでもあなたについていきます」

誾千代は、宗茂の手を強く握りしめた。その瞳には、揺るぎない覚悟が宿っていた。

「ありがとう、誾千代。お前がいるから、私は何度でも立ち上がれる」

宗茂は、誾千代の手を握り返し、静かに誓った。二人の間には、どんな困難も乗り越えられるほどの、強い絆があった。