　ここ、はＢａｒか？

　裏通りにひっそりと佇む、お店に入っていったふたりを追いかけ、店の前の看板をまじまじと見る。

　怪しい店じゃないだろうな？

　なかに入ったら一発で俺だと当真くんにバレてしまう。その際の言い訳は「常連でたまたま足を運んだ」──いや、お店のひとがいたら嘘だとわかってしまう。

　顎に手をやり、悩んでいると。

「せん……ぱい？」

『ゾクゥゥゥッ』

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