空を泳ぐ

 雲の隙間すきまから差し込む光

 それは眩しく僕らを照らす

 目の前が見えなくなるほど眩しくて

 しばらく目をつむっていた


 頭にある景色が浮かびだす

 いつもと変わらない帰り道

 まわりにはいつもの仲間たち

 いつまでも、このままでいたいなと思わせられる


 おーい、と前から声が聞こえる

 いつもと変わらない友だちの声

 聞きなれているはずなのに

 少し悲しい気持ちが込み上げる


 そうだ、今日は卒業式だった

 いつもより高いが僕らを照らす

 つむっていた目をこじ開けて

 手のひらで光をつかみ取る


 いつか、夢をかなえられるように

 空にすべてをゆだねてみる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る