第14話「Nothing」
20XX年4月13日12時55分。昴高校1年3組。
「瑞原君、粟野君はこのクラスであってるだろうか???」
「はい。ここにいます。」
「ちょっとこっち来てくれるだろうか???」
「あ、はい。」
瑞原たちはすぐに戻ってきた。少し険しい顔をしていた気がした。
「生徒会長なんだって???」
「うう~~ん。なんか今日の放課後生徒会室に遊びに来ないか??だってさ。」
「へぇ。そうなんだ。よかったやん。行ってくれば。」
「陸斗たちも来てよ。なんか嫌な予感するし・・・。」
「ええ。俺らがいたら嫌な顔するしな・・・。」
「そしたら、俺らは近くの廊下とかで待ってるから行って来いよ。」
「うう~~ん。・・・。わかった。」
俺たちはこの後この二人に大ピンチが訪れることなどはわからなかった。
20XX年4月13日15時18分。生徒会室前。
「ねえ、やっぱりソラたちも・・・。」
「だめだって。俺らは・・・。」
トントン(瑞原が生徒会室のドアをノックする音)
「失礼します。」
「おう。二人とも来てくれてうれしいよ。さぁ、そこに座って。お茶でも飲んで。」
「ありがとうございます。」
「二人とも話が面白くて楽しいよ。お茶飲まなくて平気かい??」
20XX年4月13日15時25分。生徒会室前階段廊下。
「なぁ、鷹鳥。お前はどうするんだ??瑞原と・・・。」
「いんや・・・。それで、櫻子が安全になるならやるが。お前はどうするんだ??」
「俺も同じ感じだな。俺に関しては家的には・・・。」
「そうだよな。」
20XX年4月13日15時26分。生徒会室。
「二人とも話が面白くて楽しいよ。お茶飲まなくて平気かい??」
「大丈夫です。喉は乾いてないので・・・。」
「私も。」
「そうかい。好きな時に飲んでくれたまえ。」
「君たちはいつも放課後は何をしてるんだい???」
「特に、家に帰るくらいですかね??」
「鷹鳥、獅子山とは??」
「お互いの幼馴染ですね。一緒に帰ることはありますが。」
「お付き合いはしてるんだろうか???」
「それを生徒会長に言ったとしてなにかありますか。」
「いやいや、私はあくまで気になっただけだよ。言いたくなければ言わなくていいよ。僕は君たちと友達になりたいだけだよ。」
『友達???』
「あぁ。だめかな???」
「いや、駄目とかではないですけど・・・。生徒会長なら私たちとなるよりも・・・。」
「あぁ、やはりか。君たちもか。君たちほど警戒心むき出しにするやつは・・・。」
『え???』
20XX年4月13日15時34分。生徒会室。
バリン!!!ドン!!!(生徒会室のドアが壊れる音)
『二人とも!!!助けて!!!!』
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