第10話「Joy」

20XX年4月11日8時56分。昴高校校門前。


「そういえば、ソラ。明日って予定なんかある?」

「いや???とくにないけど放課後は。」

「そうなんだ。」

「どうしたの??」

「いや、久しぶりにどっか遊びに行かない???って言おうと思った。」

「あぁ。獅子山たちとも行くか?」

「そうだね。」


「っていうわけだから明日の放課後遊びに行きたいんだけど二人はどう??」

「あぁ、俺は空いてるが、杏子は稽古があるんじゃ???」

「稽古???」

「そうなんだよね。あの一件依頼稽古をしろってなってて。」

「あぁそうなのか・・・。」

「よかったら、みんなうちに来るなんてどう???」

「え???いいの???桜子ちゃんはうちに泊まればいいし、ソラくんは陸斗の家行けばいいんじゃない???」

「それはできない。鬼一家の真ん中にはいけない。」

「そうか・・・。」


「じゃあ、とりあえず行こう!」


20XX年4月12日15時56分。昴高校校門前。


「よし、じゃあ行くか・・・。」

「おお~~~~。」


「山の向こう側だから正直山を越えればいいだけだよな???」

「それができるのはな。俺たちかお前たちくらいだ。」

「あぁ、そうか。」



20XX年4月12日16時16分。粟野家前。


「どうも・・・。私が杏子の父親でもあり師匠である:粟野喜興(あわのききょう)だ。よろしく頼むぞ。」

「よろしくお願いいたします。」


それから粟野の稽古を見ていた。


「よし、杏子。5分休憩だ。どうだい。そこの二人。一気に来てみないか???」

「ほう、俺らの正体を知っててなお言ってるんだな・・・。」

「あはは、やめてください。おじさん。俺だって強くはなったんだ。」

「当たり前だ。そうなってもらわないとな。この二人を任せられねえよ。ただ、こちらも本気で行かせてもらうからな。」


20XX年4月12日16時21分。粟野家道場。


「こんなものか???君たちの本気とやらは・・・。」

「まだまだ~~~~!!!!!」


パンパン!(手をたたく音)


「もう終わり!!お父さんも!!」

『え~~~!!!』


「まったく回り見てよ。道場が壊れちゃうよ。」

「ほんとだよ・・・。」

「あ・・・・」


「ちょっと・・・・なにこれ・・・。」

「お母さん・・・。」

「誰がやったの???」

「あ・・・。えっと・・・」

「そこで正座しなさい!」


「まったくね・・・。道場を使うのはあなたたちだけではないの。わかる???」

「はい。申し訳ございません。」

「罰としてお父さんはこの道場を今日中に直しなさい。」

「はい。え???一人???」

「いや、、、僕たちにもやらせてください。」

「わかったわ。じゃあ、その前に。みんなでご飯にしますよ。」


20XX年4月12日17時34分。粟野家リビング。


それぞれの家族に連絡をして今日帰らないことを伝えた。


「改めて紹介するわね。私のお母さんの・・・」

「粟野京香(あんのきょうか)です。優しい易しい母親です。」


『よろしくお願いします!』


「さぁさ、たくさん食べてね。お口に合わないことはないと思うから。好きなだけ食べてね。」

「は~~い!!!!」


20XX年4月12日18時39分。粟野家リビング。


「ご飯も食べたことだし片付けでも行ってこようか。」

「じゃあ、行くか・・・。」

「私たちも手伝うわ。みんなでいったほうが早く終わるからね。」

「そうそう。誰かが働いてるのに遊んでられないわ。さっさとやるわよ。」

「ありがとう。じゃあ、さっさと片づけをするぞーーー!」


それから数時間で片づけは終わった。


20XX年4月12日19時44分。粟野家リビング。


「終わったーーー!!!よし、じゃあ、順番にお風呂に入るよーーー!!!」

「男子から入ってきちゃいな~~~!!!!」

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