第2話「Battle」
20XX年4月8日12時15分。昴高校前駅ファストフード店。
「改めて自己紹介するね。私の名前は、瑞原桜子(みずはらさくらこ)。山北中から進学してきたの。こっちが、同じ中学から来た鷹鳥。」
「鷹鳥宇宙(たかとりそら)です。先ほどはどうも獅子山くん。」
「あれ???もう二人は仲良くなったの??私は粟野杏子(あわのあんず)。」
「まぁさっきさっそくあの担任にこき使われてたからな。獅子山陸斗(ししやまりくと)です。1年間よろしくです。」
「そういうことか。確かにさっき二人とも呼ばれたもんね。」
「てか、私たち山南中だよ??」
「ってことは山の向こうに住んでるってことか???」
「そうだよ。私は山のふもとに住む侍の家系でね。陸斗の方は、山中の大きな屋敷の息子なんだよ。」
「へぇ、奇遇だね。私たちは北の方に神社あるのわかる??そこの神社がソラの家でね。そこのふもとに住んでるのが私の家。」
「神社??」
「そうそう、北山野大明神って知ってる??」
「あぁ、あそこの家の奴なのか・・・。」
「そうそう。」
「そこの裏の家が俺らの家だな。」
「ほう。」
そんなこんなで数時間が立ち、私たちはそれぞれの家に帰ることにした。
20XX年4月8日16時08分。北山駅。
「じゃあね、ソラ。気を付けるんだよ。」
「あぁ、ありがとな。じゃあ。」
「今日はお母さんそっちに行かないらしいからよろしくね。」
「あぁ、そうなんだ。わかった、親父に伝えておく。」
私の家は、鷹鳥家。いわゆる北山野大明神に農作物を奉納している。
「あぁ、そういえば明日の朝まで山には入らないでほしい。下手したらけがをしてしまうかもしれないからな。」
「あら??大丈夫なの???」
「あぁ、大丈夫だ。」
「ならいいけど・・・。絶対無理しちゃだめだからね。」
「わかった。じゃあな。また明日。」
たびたびこういうことはあったがなにかわからないのは初めてだった。
20XX年4月8日16時11分。南山駅。
「ねえ、今日の稽古はどうする??滝行??」
「あぁ、そのことなんだが今日は山に入らないでほしいかもしれん。」
「え???どうして???」
「いや、まぁ、それは言えないがまた親父たちに絡まれてしまうかもしれんしな。」
「そんなの日常茶飯事じゃない。」
「まぁ、とにかくだめだ。」
「・・・わかった。」
「じゃあな、また明日。」
20XX年4月8日17時28分。鷹鳥家。
「なに???裏の鬼一家の次男坊と同じクラスになっただと???」
「あぁ、おそらくな。だから俺はこれから頂上に行く。おそらくやつもそこに来るからな。」
「そしたらわしも行こう。」
「だめだ、親父は寝ててくれ。おかんも来るなよ??」
「「えぇ~~~」」
「とにかく俺は一人で行くから誰も入れさせないでくれ。」
「じゃあ、今日は桜子ちゃん来ないのか・・・。」
「来ないよ。」
「あら残念。」
「あぁあと、瑞原家にも警護的な形で見張りつけておいてくれ。」
「あぁ、わかった。それはやっておこう。」
20XX年4月8日17時25分。獅子山家。
「おい、お前ら~~~!!!!戦の準備だぁ~~~!!!!!」
「うぉ~~~~~!!!!」
「馬鹿親父。話聞いてたか???俺一人で行くって決めたって言ってるだろ!!!」
「大丈夫だ!!」
「何が大丈夫だ。これで何かあってからじゃ遅いだろ。なぁ、おふくろ。」
「いや、これは一大事だ。総出で行くぞ!!!!!」
「うぉ~~~~~!!!!」
今ここで何かが始まるのは目に見えていた。
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