緋蒼~ひそう

あの日

早朝の空に

残煙とともに

立ち上ったのは

尊い紫色の

無数の魂だった



緋と蒼の

真の紫の夜が訪れると

智と巧と利の

此岸しがんが色褪せて

波羅蜜はらみつの夜となった


満月の朝に

彼岸へと旅立った

悲壮の群れは

すべて光へと

導かれたのだろうか


太陽と地球と火星が

一列に並ぶ夜が

もうすぐ巡ってくる


しぶんぎ座の流れ星を

見つけた空はうす紫

遠い記憶の色

のような



https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16818093092050674563

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