バッドエンドでもメリバでもないけれど、胸のしこりになる重さ

批判でなく、誤解をおそれずにいうならば、残酷な書き方をした作品だと感じた。
残酷な話ではなく「残酷な書き方」である。

大切なことはいつだって伝わらないーー。

この世界で生きる人間、一番事実を知らなくてはいけない人に、肝心かなめなことが伝わらない。
わたしたちはわかる。俯瞰する神視点であるから。
知っているけど伝えられない、そのもどかしさに何度もだえたことか。

読み終わったあとに見たキャッチコピーのあまりの切なさ。

けっしてバッドエンドではないけれど。

胸のしこりになる重さがあって、少し苦しくなった。そんな作品。

その他のおすすめレビュー

@isogakimanaさんの他のおすすめレビュー42