第13話
「大体、進路指導室ってどこにあるのよ」
「行ったことないから分からない」
「いちごって進学?」
「うん・・・一応」
「そっかー。私はどうしようかな・・」
少しだけ先の未来を見据える力が私達にはまだ乏しい
一日先さえも必死なのに
見えない未来にどことなく不安を感じてお互い口を開かなくなった
ふと見えてきたプレートに刻まれた
‘進路指導室’
そのドアに掛けられた札に『指導中』と書かれてあった
「どんだけ真面目よ・・・」
「すごいね」
休み時間なのに使用している子がいるなんて知らなくて悪いと思いながらも廊下の窓からそっと中を覗いた私は
中にいる人物を見て息を呑んだ
「え、ハルくんじゃん・・・・」
「・・・・」
運がいいのか悪いのか、暑さを凌ぐ為に少し開けられた窓から中の声が聞こえてくる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます