「これ、ホラーの醍醐味だよね」と読後に嬉しくなりました。
ある旅館のトイレにまつわるコワい話。
トイレに入った際に「頭からか、つまさきからか」と問われた時、「頭から」と答えてはいけない。
その指示を聞いた後、実際にトイレへ行く主人公。そして本当に出現する怪異。
そこから発生する事態も、妙な生々しさのある感じでまた怖い。
だが、ポイントはそこから先でした。
物語のラストで提示された「あるもの」を見て、色々と考えさせられます。
旅館のトイレに出現していた怪異の正体とは。そもそも、この旅館そのものがなんだったのか。
出現した怪異について、色々と想像力をめぐらされることになりました。こんなことがあったのか。こういう現象だったんじゃないか。そして「結局はどういう目的があったのか」など。
作品を読み終えることで、読者がその裏側や「続き」などを一緒に考えずにいられなくなる。そうやって想像する楽しさを提供してくれる。
この面白さはホラーならではだな、としみじみ満足しました。