本作(第一部)は、機械装甲を纏って戦う競技「サイバースーツ」の若手育成プログラムに参加した若者たちの熱いドラマです。
主人公・七瀬楓は自分に自信が持てないながらも、持ち前の知力と分析力で戦略を練り、ライバルたちと渡り合っていきます。
そして、七瀬の最大のライバルは、自己紹介時に会場の全員の度肝を抜いた男、ジーク・フェスタ―。類まれなる身体能力で他のライバルを圧倒、本人も「自分以外は全て敵」と考えているほど、勝つこと以外は眼中にない模様。
この二人の関係を軸にドラマが展開していきます。
この過程が本当に胸を熱くさせます!
また、他のキャラクターたちも魅力的です!
彼らもまた、夢と希望と不安を胸にプログラムに参加したのだということを、感じさせてくれます。
是非ともご一読ください!
一章まで読了しました
少年同士の対立や切磋琢磨を描いた王道作品という印象です
パワードスーツをまとって実戦さながらに戦うスポーツもの
死傷者が出る感じではないので、血の匂いがしないまま戦闘のスリルを味わうことができます
魅力としては、主人公が他の追随を許さない思考力の深さや観察力の鋭さを発揮するところでしょうか。戦闘だけでなく、座学やクラスメイトとの何気ない交流でも、他者では気付かないこと・思いつかないことにまで及ぶ頭脳は、読んでる側まで頭が良くなった気分になれます
主人公の内気で自分に自信が持てないけれど可能性を秘めてるところと、ライバルの「孤高の天才」っぷりも良い対比になっていますね
ロボットバトルものとスポコンもののいいとこどりのような本作品。
フィジカル面で圧倒的な素質を持つライバルに対し、主人公は将棋で鍛えたさえわたる頭脳プレイ……いえ、策を凝らした上で打つ「賭け」で勝負を挑むという、かなりアツい展開が魅力です。
主人公は一見すると頭脳派タイプですが、個人的にはむしろどういう状況でも勝負の世界にしがみつき、勝利の可能性に賭けるという「度胸」が強いタイプの様に思います。
その度胸を胸に、奇策に全力BETしていくスタイルが、勝負の絶対のなさを前に祈る気持ちにも似てとても手に汗握るものを感じます。
戦闘シーンでは緊張感や爽快感よりも、むしろ冷静で戦略的なやり取りがなされるシーンが特徴的で、フィジカルメインなスポーツでありながらもハイレベルな頭脳戦を楽しませてくれる書きっぷりがこれまた秀逸です。
そして、キャラクターたちの青臭さもまた青春スポコンらしくて実に良い。
引き込まれること間違いなしの、激アツスポーツバトルを是非ご覧ください。
※読み合い企画からのレビューです
パワードスーツ競技〈サイバースーツ〉のプロになるためのプログラムに参加することになった主人公・七瀬楓は、才能に溢れながらも自分に自信がない
だが、プログラムには、楓の正反対にも見える圧倒的な自信と実力を持ったジーク・フェスターがいた──という導入から始まる本作品
本来、パワードスーツやロボットといった概念の出てくる作品は、戦争ものが八割で、それ以外でも命のやり取りが行われるものが多かった
本作品ではそれをスポーツに落とし込んでいるのだが、その真剣味は他作品にひけを取らない
パワードスーツを使った架空のスポーツを確立し、あくまでスポーツものとして本作品を描いているのだ
文章力、描写力も群を抜いており、存在しないスポーツであるにも関わらず、読んでいると脳内に戦闘シーンが再生される
そして、何より、主人公の楓とライバルのジークの関係性が熱い
始めこそ険悪であるものの、互いを認め合ってからは、そのライバル関係が心地よく感じられる
架空のスポーツ作品として非常にクオリティの高い本作の空気を、是非味わってみてほしい
パワードスーツで戦う競技を描いた本作。
独自性の高い設定を読みやすい文章で描いているため、ストレスフリーで読むことができます。
見どころはバトル!
圧倒的スピード感と、金属と金属が激突し、プラズマが飛び交う、迫力あるバトルが描かれています。
そして主人公が、力や反射神経に恵まれているタイプではなく、頭脳と根性で、勝ち上がろうとする姿が、非常に好感度も高いです。
ライバルたちのキャラクターもしっかり作られていて、ただ、主人公が無双する話ではなく、友情や努力、成長などの展望が期待できます。
非常に高品質なSFバトルを読みたい人におススメです!