疑問


私には弟がいる、何でも物知りでよく質問に答えてくれる弟が。ある時私は思いつた意地悪な質問を弟にすることにした。


「ねえ、質問なんだけど。これなんだと思う?」


私は何も無い片手の手のひらを座っている弟に見せ、聞いた。


「は?」


突然に何も無い手のひらを向けられて弟は困惑して私の顔をガン見する。


「歯?違うなぁ〜」


疑問の言葉も答えになって私はそれを否定する。


「は?何も無いじゃん。ただの手のひらだよ」


「何もなくないよ〜 ちゃんと意味はあるもん」


だんだんと苛立つ弟だがちゃんと意味は用意しているとばかりに笑顔で答える私。


「ちなみに刃でもないよ〜」


「そんなの分かってるよ! うーん、空気とか?」


「違いまーす、正解は何かちょうだいでした~」


「はあー、何だそれ」



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